2012年12月25日火曜日

日本の経済の行く末 問答

Facebookでの書き込みを転載します。

Q① 「巨大地震が好景気を招く」←貴殿は巨大厄災を歓迎する?国家機能喪失をどうする?、復興財源をどうするのか? 膨大な借金が残っているのに、さらに巨大な国債を誰が引き受ける?

A 歓迎するもしないも、心構えは必要。災害はないに超したことはありませんが、悲観的要素ばかりではないということ。
しかし東京都心に巨大隕石が降ってきたら、当然何年かは国家機能は喪失します。世の中には考えてもどうすることもできないこともあります。それくらいの事が起きたら復興財源も国債もあったものではありません。どの程度の災害に対してどの程度対策を考えるというですが、あまりにもここで議論するには問題が大きすぎます。

Q② 日本の財政構造を巨視的にみれば、国には膨大な借金があるが、民間にはそれを超える蓄えがある。これは、国と民間の富の配分が民間に片寄り過ぎる証左ではないのか?

A 個人には好景気時に蓄えた預金がありますが、最近は減少傾向。また企業は内部留保を積み上げこれが景気悪化・デフレの元凶となっています。その他に海外投資と政府の財政状況の合計はバランスしますので、さほど多くない海外投資を別にして、企業の内部留保増加分、政府の借金が積み上がります。(資金循環統計)
年間のお金の動きはバランスしますが、資産はこれまでの経済の動きの中で、国も個人も企業も資産を増やしてきました。(好景気時の資金の循環はすべてに資産を積み上げます。富の配分という言葉は当てはまりません。)政府は借金を減らすために、増税をし、企業は給与を減らすことにより、個人の資産を減らす動きを強めています。

Q③ 日本政府、官僚が、一貫して愚かな政策を続けているというなら、まさに、日本国家は愚かな途を歩んでいるのでは?
 
A 全くそのとおりです。官僚が省益だけ顧みる構造を変えられないことははっきりしていますので、政治家が正しい理念を示し改革を実行して、官僚をコントロールして、いい国に導かなければなりません。

Q④ 年金は確実に破綻するが、信頼に足る制度設計はどうなる?(年金破綻が見えてくるまでは、皆が心配せず安心感に浸っていた )

A これは私見ですが、一旦現制度は積立保険の様な形で、不平等を感じない範囲で精算し、失業保険・生活保護などとともに最低所得保証(ベーシックインカム)に一本化して、財源を勤労者と企業と高額所得者へ平等に福祉税と割り振ります。住居費以外の最低生活が送られる金額を算出し、住居のない人はほとんど無償で市町村が支給する、ローン残が残っている人、財産はあるが所得のない人などへの対応を合理的に算出します。

Q⑤ 景気が回復すればというが、不景気の原因は何なのか?

A 経済はお金の循環ですので、景気を回復するには循環をよくするべく最初のきっかけを作ってやればいいのです。それは「円安」で輸出産業の環境、「株高」で投資環境をよくし、「所得増」「減税」で消費を増やし、「新製品」で購買意欲を増やし、「再生可能エネルギー産業など新産業」創出で投資を増やす、さらに一時的に借金は増やしますが、インフラ更新など公共投資で需要を喚起します。
いまは構造的な大量生産・需要一巡によるモノ余りデフレによる資産価値減少、それによる投資環境悪化さらに将来不安から個人が消費を減らし貯蓄を積み上げるという悪循環で、不況が常態化しています。

Q⑥ 日本に代わって、中国が「世界の工場」と言われる程に成長した。当然に日本は空洞化したが、これは景気ではなく、構造変化では?

A 先のご質問の最後に「景気」の構造的要素に少しふれましたが、根本の問題は大量生産で内需一巡によるモノ余りと経済のグローバル化による、デフレにあります。内需生産を海外に移す事やTPPで安い労働力を流入させることは、デフレをさらに加速し、国内の雇用を激減させます。企業の収益に偏るのではではなく、国民の生活の安定が一番の目的ですので、これには国策で歯止めが必要です。

Q⑦ 景気循環論を信じ、税制だけを見ていたのでは解決されないのでは?製造コストの差は、減税のレベルを遥かに超えているのでは?

A 経済のグローバル化は国内外の所得水準を平準化させます。究極のデフレが起きれば、この問題は終息します。すなわち中国・ベトナム・アフリカ・東欧・南米諸国などと日本がほぼ一人当たり国民所得と為替相場と物価水準が同じになるでしょう。最後に残るのは移動による負担増だけの地域優位の「格差」だけで、あえて暴論を言わせていただければ、むしろ好ましいことかもしれません。しかし途中は痛みを伴います。特に資産家にその傾向が激しいのですが、企業はバランスシートの悪化による内部留保増大をさせ、ますます勤労者所得を減らす動きを加速します。生活をするという意味ではこちらの方が深刻です。
さらに金融や投資は縮小に向かい、すでに日本の企業はこれを拡大しなくなっています。

しかし究極の資産家=国際金融資本はこの流れを良しとせず、経済・国家権力・外交・軍事にアメリカ政府の力をバックに何か国際的な流れを作って、大きく変えようとしています。究極的な動きが東アジアにおける紛争です。

すでにアメリカの20%の国民は何らかの軍需産業に関わっています。さらにアメリカのドル基軸は自らドル紙幣米国債乱発により、破綻が見えてきました。
日本政府は米国債保有高を明らかにしませんが、最低でも300兆円、あるいは1000兆円あるという説もあります。

これまで輸出産業振興策による巨額な貿易黒字を招き、円高介入という形でどんどん積み上げてきた米国債は、アメリカにものを言うことができない日本政府のために、東日本大震災という未曾有の国難の時も売ることさえしません。

日本の国債破綻を問題にするより、こちらの問題により日本の被害を分析し、適切な対応を考えなければなりません。
右傾化対米従属の流れではなく、戦争反対し日本の国益にそってアメリカに発言する勢力はいつになったら、国民の支持を得られるのでしょうか。

2012年11月25日日曜日

日本が真に目指す道

戦後米国はソ連の勢力拡張と中共の成立と周辺諸国への共産主義勢力伸長に対抗するため、日本占領方針を大きく転換した。
すなわち日本に再び軍国主義が台頭するのを抑えるため、徹底的な戦争放棄による平和主義と民主主義定着の方針から、旧支配層官僚層を戦犯から一躍政治の表舞台に出す代わりに、米国に従属する体制を作り上げ、自衛隊という軍隊を復活させ、共産主義からの防波堤に日本を位置付けることへの転換を成し遂げた。この体制は政治家から官僚、経済界、マスコミ、右翼までに及び、現在に引きがれている。

日本が戦後の経済成長からオイルショック、バブル崩壊を経て、ゼロ成長やデフレ経済に陥り、さまざまな社会の行き詰まりに直面しているのに加え、3.11の東日本大震災それに続く原発事故は日本社会へさらに大きな課題を投げかけ、これらに対する有効な対策・政治方針を打ち出せない政治に対する完全な不信感が、国民の間で蔓延している。

なぜ政治家は有効な政策を打ち出せないでいるのか、それは官僚を中心とした旧来の政治支配体制が、これらの問題に最も有効な解決方法に向かうことを妨げているからである。そなわち官僚は以前からの方針を大きく転換することは不可能であり、官僚に頼っていた政治家は自ら政治理念を磨くことや政策研究をせず、筋の通った思い切った政策を打ち出せないでいるからである。

そして、官僚マスコミ経済界に巧妙に配置された対米隷属体制も、日本が国益に沿った有効な政策を打ち出す事を妨げるばかりか、それらの勢力は対米独立路線を主張する政治家に対して、総力を挙げて影響力を排除することを繰り返してきた。
国民主権であるがために、国民が日本の為にだれが正しい政治家であるかを認識させる前に、マスコミの影響力をフルに活用して、これらの正しい政治家が悪いことをしていると間違った認識を受け付けるために、繰返し繰返し報道する。すべて究極の目的は、日本の国益ではなく米国の機嫌を取るために存在すると言って過言ではない。その理由はTVという重要な報道手段が成立した過程にあるという。

いま政治家たちは大きく2つに分かれている。対米従属を金科玉条とした官僚・経済界・マスコミに対しておもねる従来路線をいく既存政党、そして対する第3極といわれる、官僚支配から脱却し、戦後支配体制から脱却しようとする政党だ。

しかし第3極と言われる側も、やはり依然として対米従属を暗に受け入れている勢力もある。

これらを見分ける最強のリトマス試験紙がTPPである。
TPPは単に農業を破壊するだけではない。国民の利益を守る法律より、米国を中心とした多国籍企業の利益を優先するまさしく主権の一部を放棄する条約なのである。
その分野は農業・貿易だけでなく、医療・介護・雇用・金融・保険など様々な分野に及ぶ。すべて米国の国益を優先される。それが対米従属を見極めるリトマス試験紙と述べた理由である。

日本は核兵器こそ持たないが、相当な防衛力をもつ独立国家である。なぜこのような国に世界に最も米軍基地が存在しなくてはならないだろうか。いまや共産主義と言う拡張主義の脅威は存在しない。むしろ米国の強大な軍事産業の為に、戦争を欲していると言って過言ではない。まさしくこのアジアを戦場とするアメリカの政策が着々と進行しつつあるように見える。

マスコミも中国の印象を悪くする報道を繰返し、これに反応した政治家がさらに対中強硬路線を主張する。これらの連係プレーが何のためになされるかは、明らかである。

これから始まる総選挙はまさしく、対米従属政党と対米独立政党の天下分け目の決戦である。
マスコミは巧妙に2大政党を持ちあげ、対米従属脱却を目指し、TPPに強く反対する「真正第3極」を巧妙に無視する。
真に日本を愛する国民は、これらの既得権益勢力にあらゆる民主的手段で対抗していかねばならない。

2012年11月15日木曜日

総選挙突入。国民主権政治家対官僚・財界・米国隷属政治家の「関ヶ原」

野田首相が民主党に圧倒的に不利益になるにもかかわらず、16日解散を選んだ影に「官僚支配」の姿をみた。

この国を本当に支配するのは官僚・財界・大マスコミ・米国とそれに完全迎合する既存政党の政治家たちだ。

国民の生活が第一党小沢氏をマスコミ・検察官僚と迎合する政治家が長年にわたって攻撃してきたのは、彼が国民の側に立つ政治家だからだ。おそらく彼ほどの力量を持つ政治家ならば、以前に官僚・財界・大マスコミ・米国はすり寄ってきたであろうと想像することは難しくない。それを蹴ったための大攻撃だと思われる。

しかし彼ほどの信念と不屈の精神を持った政治家は稀である。いまなお毅然として国民の側に立ち、消費増税反対・脱原発・TPP反対・中央集権打破を掲げ、国民の側に立つ勢力を糾合しようとしている。

総選挙の最大の争点は一つ、こうした勢力と国民のどちら側に立つか、ということだ。
そして小沢氏・河村氏と石原氏

が政策が大きく異なっていても、大同団結しようとした意味もそこにある。まさしく国家の仕組みを大きく転換させる闘いなのだ。石原氏が脱原発派に極めて不評な「小さな問題」発言もこうした観点に立てば、よく見えてくる。

政治の仕組みが国民世論を取り入れる仕組みに変われば、一旦正しい議論でただの感覚・感情・センチメンタルでなく、理論的に脱原発が正しいと理解すれば、石原氏もそちらに賛同するだろうという期待からの大同団結なのだ。

全てが正しい議論・理論で国民の総意であれば、そちらに政策を切り替える、という本来の民主主義を根幹に据えたのが第3極と言える。

それに対し、官僚・財界・米国の意向であの手この手で国民をだまし、あるいはたぶらかし、手玉にとって宣伝をしてきた大マスコミもふくめたこれらの勢力との真の闘いが始まろうとしている。

官僚の意向を受けたの野田の突然の解散の最大の目的は、第3極抑え込みである。

これに敢然と立ち向かい、真の国民の意向を実現する闘いは始まった。最大の争点は「国民」側か「既得権益勢力」かだ。

2012年8月28日火曜日

「CO2地球温暖化原因説」の疑問

元米国副大統領アル・ゴアの「不都合な真実」は、環境啓発映画としては異例ヒットを飛ばしました。そこではCO2が地球温暖化の主たる原因とされましたが、実際にはそれが原因かどうかについて、いろいろな疑問が呈されています。

武田邦彦氏はCO2は温暖化の原因でない、地球温暖化で海面は上昇しない、という説を唱えています。たとえば北極は陸地がなく、全部氷ですので、アルキメデスの原理で水面は上昇しません。また南極やグリーンランドは平均気温は氷点下で、それが多少温暖化しても氷が解けるということにならない、逆に気象学上の理由で雪が多くなり、かえって逆の現象がおきると唱えています。

CO2の濃度は確かに増加していますが、それとの因果関係を証明するのは、高度な観測が必要です。それより平均気温が上昇しても、かつて地球が経験したことのない値ではありません。
またCO2削減を強調することは、以前原発を増大する宣伝に使われていきました。そしてさあこれからどんどん建設しようという矢先に、未曾有の原発事故がおきてしまいました。

日本は地震や津波が多く、過去1000年レベルの対策をすると、とても建設コストが増大し、発電コストとしては、火力以上、そして再生可能エネルギーより高くなってしまう可能性があります。そのため推進をもくろむ官僚・政治家・電力会社・学会・原子力産業などいわゆる原発ムラといわれる利権団体は、地震の数値津波の想定高さ、活断層の存在までも捏造し、何が何でも安いコストで、自分たちの利権は最大限に、そして肝心の高レベル放射能廃棄物の処理については、いまだに捨て場所が確保されていません。

さらに原発は効率が悪く、エネルギーの70%を海水に捨てており、温暖化の直接の原因をもたらしている可能性が高いのです。

ただしCO2が地球温暖化の原因であるかどうか別にしても、ここ100年のエネルギーの使い方は、それこそ地球の歴史始まって以来であることは、間違いありません。それは未来がいったいどうなるのかという不安を想起させます。
資源消費をする元凶は、現代人の浪費的な消費生活や、消耗することによって儲ける大企業が諸悪の根源です。
持続可能な地球環境にするためにはこうした産業構造を変革する必要があると思います。

2012年8月15日水曜日

敗戦記念日に思う。次なる戦争の足音に注意をしよう。

きょうは敗戦記念日。
私の父親は16歳で予科練に志願し、特攻隊でなく中国で転戦し、終戦を迎えた。
もし特攻隊に所属していれば、いまごろ私は存在していなかったかもしれない。
アメリカは当時のGDPで10分の1くらいしかなかった日本を追い落とすため、計画的な対日戦に追い込み、日本は勇ましさと意地だけで勝算のない太平洋戦争に突入させた。日本人の死者は軍人・軍属だけで230万人、一般人は80万人もの数を数え、第2次世界大戦全体では死者6000万人と未曾有の被害を世界にもたらした。

世界で2度の大戦の原因は経済的行き詰まりを、領土拡張により打開しようとしたこと、軍備を拡張することにより領土的野心が増長したことにある。当時は領土を奪えるという暗黙のルールで国際社会は成り立っていた。そしてその結果が、先の未曾有の被害である。

第2次世界大戦後は民族自決主義により、次々と独立国家が誕生した。
そしてその後はソ連の崩壊もあり、アメリカは世界に覇を唱えた。

領土という物理的な戦争原因から、自由主義対共産主義へとイデオロギーへ、そしていまは経済上の争いや金融システム上の争いへと変遷したのである。

最終的な狙いは経済上の優位であり、アメリカは国をあげてこれに取り組んだ。莫大な軍事予算もいずれはペイするという目論みである。

しかしアメリカはドルを増刷できるが、その価値は相対的に下がり、安価な労働力で経済的により優位にたったBRICsなど新興国の台頭をもたらす事になった。

アメリカの最終的な目的は永久に経済的優位に立てることである。そのために邪魔な行動をとる国、例えばオイルマネーで経済的に優位に立ちながら、アメリカの秩序化に入ることを良しとしないイラク・リビア・イランなどの国の追い落としに躍起になり、「正義」「テロとの闘い」をお題目にイラク・リビアの指導者殺害に成功して、さらなる目標をシリアとイランそして、アジアでは中国を包囲しようと目論んでいる。

中国を仮想敵国とした動きはオーストラリアの軍事基地強化・ミャンマーの取込み、そしてTPPと、矢継ぎ早な布石に表れている。「軍事同盟国」日本はアジアで最大最強の軍事基地を保有し、この最前線に立たされているが、それが新たな戦争へと向かう自覚が国民にはない。

先の大戦の原因が、明らかに経済的行き詰まりの打開から起きていることに思いを馳せれば、軍事力をバックに、経済的な優位を確立しようとする事は、まさしく現代の戦争の主原因である。

「民主的」や「自由」を旗印にしながら、自国の経済・金融システムのルールを強制し、軋轢を起こす動きこそ、警戒しなければならない。

次に戦争が起きれば、まさしく世界の破滅へと進む、そしてその最先端がアジアから起き、運よく世界の破滅は免れたとしても、最前線の日本は破滅からは免れない。
安易に対中国プロパガンダに乗っかることは、こうした先行きが待っていることを自覚しなければならないのである。

2012年7月12日木曜日

小沢新党「国民の生活が第一」結成

小沢氏が新党「国民の生活が第一」を7月11日に結成しました。(NHKニュース

消費増税法案を成立させるなど、次々とマニフェスト破りを進める野田民主党。小沢氏の政治理念と大きく異なる政治、国民が望まない政治を行うこの党は、選挙時に掲げた約束を政権を取った途端破るという、およそ民主主義制度が想定しなかった大悪事に手を染めることになった。

もう当ブログでは、早くから小沢新党結成を心待ちにしていたのだが、やはり小沢氏の戦略の中には一時の感情でなく、次をにらんでの冷静な判断で、このタイミングでの新党結成を決断したのだと思う。

「消費税率引き上げ法案の成立を阻止」「脱原発」「地域主権」など、政策が国民にとって何が一番いいのかをきちんと考慮しての判断は、ブログ主の理念とまったく同じくするものであります。

この新党を軸に、河村たかし氏、大村秀章氏、橋下徹氏、亀井静香氏、鈴木宗男氏、田中康夫氏など日本の国難を救う平成の志士たちと連携して、国民が中心の政治を実現してほしいものです。

2012年7月8日日曜日

福島第1原発事故は東電と保安院のなれ合いで起きた「人災」(国会事故調査委員会報告書より)

国会の福島第1原発事故調査委員会がまとめた報告書が5日明らかになった。
そこには事故の原因は人災だったという重大な事実が淡々と記述されている。
すなわち、地震にも津波にも耐えうる保証がないにも関わらず、規制す立場である原子力安全保安院が何も対策を行わなかったこと、また東電は、保安院から耐震新基準の実施を求められていたにも関わらず、7年も先送りしたことが、悲惨な原発事故の根源的原因と認定した。また事故の3年前には、巨大津波の可能性やその津波が来た場合に全電源が喪失され、炉心損傷が想定されていたにも関わらず、東電と保安院側がなれ合いで作文し、先送りをしてきたことが重大な事故を引き起こしたことを報告している。

またこの件に関してNHKの報道で「人災」=「官邸の介入」という印象操作をし、「人災」=「東電と保安院のなれ合いによる対策の不作為」という事故調査委員会の要旨をあいまいにしていることは、国民への正しい報道の義務を放棄しているとしか思えない。



<結論の要旨>田中隆作ジャーナルから引用しました)

【事故の根源的原因】

当委員会の調査によれば、3・11時点において、福島第一原発は、地震にも津波にも耐えられる保証がない、脆弱な状態であったと推定される。
規制当局が(中略)この全交流電源喪失の可能性は考えなくてもよいとの理由を事業者に作文させていたことが判明した。(中略)このように、今回の 事故は、これまで何回も対策を打つ機会があったにもかかわらず、歴代の規制当局及び東電経営陣が、それぞれ意図的な先送り、不作為、あるいは自己の組織に 都合の良い判断を行うことによって安全対策がとられないまま3.11を迎えたことで発生したものであった。(中略)
本来原子力安全規制の対象となるべきであった東電は、市場原理が働かない中で、情報の優位性を武器に電事連等を通じて歴代の規制当局に規制の先送 りまたは基準の軟化等に向け強く圧力をかけてきた。この圧力の源泉は、電力事業の監督官庁でもある原子力政策推進の経産省との密接な関係である、経産省の 一部である保安院との関係はその大きな枠組みの中で位置づけられてきた。
(中略)
歴代の規制当局と東電との関係においては、規制する立場とされる立場の「逆転現象」が起き、規制当局は電力事業者の「虜(とりこ)」となっていた。その結果、原子力安全についての監視・監督機能が崩壊していたと見ることができる。(中略)
何度も事前に対策を立てるチャンスがあったことに鑑みれば、今度の事故は「自然災害」でなく明らかに「人災」である。

 【事故の直接的原因】
当委員会の調査では、地震のリスクと同様に津波のリスクも東電及び規制当局関係者によって事前に認識されていたことが検証されており、言い訳の余地はない。
【緊急時対応の問題】
保安院の機能不全、東電本店の情報不足は結果として官邸と東電の間の不信を募らせ、その後、総理が発電所の現場に直接乗り込み指示を行う事態に なった。その後も続いた官邸による発電所の現場への直接的な介入は、現場対応の重要な時間を無駄にするというだけでなく、指揮命令系統の混乱を拡大する結果になった。
【問題解決に向けて】 
本事故の根源的原因は「人災」であるが、この「人災」を特定個人の過ちとして処理してしまう限り、問題の本質の解決策とはならず、失った国民の信 頼回復は実現できない。これらの背後にあるのは、自らの行動を正当化し、責任回避を最優先に記録を残さない不透明な組織、制度、さらにはそれらを許容する 法的な枠組みであった。また関係者に共通していたのは、およそ原子力を扱う者に許されない無知と慢心であり、世界の潮流を無視し、国民の安全を最優先とせ ず、組織の利益を最優先とする組織依存のマインドセット(思い込み、常識)であった。
(中略)
「組織的、制度的問題」がこのような「人災」を引き起こしたと考える。この根本原因の解決なくして、単に人を入れ替え、あるいは組織の名称を変えるだけでは、再発防止は不可能である。
【提言の実現に向けて】
福島原発事故はまだ終わっていない。被災された方々の将来もまだまだ見えない。国民の目から見た新しい安全対策が今、強く求められている。

2012年5月15日火曜日

日本の「伝統的」外交べた・・・笑いごとではない。

日中韓3カ国の会談が終了したが、友好の為だかなんだわからない結果になってしまった。

その理由として、①あえて会談の場で、尖閣諸島の固有領土発言をしたこと。②直前になぜか世界ウィグル会議を日本開催を受け入れたこと、がある。

①については、ブログ主もまったく同じように尖閣諸島は日本固有領土であり、かつて中国の領土だったことはないので、当然と言えるし、中国からなにか動きがあればすぐに発言することは重要であると考える。が、「あえて」場を壊す必要はない。これは国の外交でも人対人でも全く同じ。今回中国から尖閣問題を持ち出したという、はっきりした報道はない。

②については国が招聘したわけでなくとも、あえてこの大事な時期に当の中国感情を逆なですることはないのに、そういう時期を合わせたお膳立てにはなにか違和感を感じる。

これでは外交戦略もない、どころか逆にあえて日中関係を悪くする方向にもっていったとも思えるほどだった。

と、ここまで書いてきて、まてよ、あえてそうしたという事は、対米従属国家日本の場合、大いにあり得ることだと思える。

TPPについては、政府は今のところ、参加を検討している段階で、民主党内部でも、国会でも各団体でも、国民一人一人のレベルでも、反対派はかなり多い。4月末の訪米ではオバマ大統領に参加を明言するのを先送りにした、という報道があった。

そんな中で、日中韓FTAを進展させることは、米国感情を逆なでする可能性が高い。すなわち「バランス」をとるため、あえて中国を逆なでする方法を選んだ可能性は十分ある。

しかし外交は重要な駆け引きの場で、プラスになることをねらって行うのである。それをせめてプラスマイナスゼロぐらいの方向ならまだしも、これからも重要な通商上のパートナー国にマイナス外交するという事はあり得ない。

韓国はまだしも中国はFTAに前向きだった。その当の中国に感情逆なで要素を二つぶつければ、おのずとFTA締結の流れは遠のく。時期を明確にできず、あいまいに年内交渉開始をうたっただけだった。その間中韓FTAがまとまる可能性もある。日本はこれで取り残され、ライバル韓国はほくそ笑み、米国はドヤ顔をするだろう。

本当に日本の外交べたはなんとかならないものか。太平洋戦争はこの外交べたで起きたのはもうはっきりしているいま、この大切さに目を向けないと、日本に明るい未来はない。

2012年5月3日木曜日

小沢氏政治資金報告書期ズレ記載裁判無罪判決

小沢氏事務所が当時寮の用地を購入したときの報告書が1年ずれていたとして、検察で一旦不起訴になった後、一般市民を名乗った何者かが、検察が不起訴にしたことに異議を唱え、検察審査会に起訴を訴え、素人から「選出」された審査会委員が不起訴不当と採決したことから、この裁判は始まったが、やっと無罪判決が出た。まだ検察役の弁護士が控訴するかどうか、表明していないが、これだけ証拠もないし、検察官の調書捏造が明らかな中で、控訴の可能性は低いだろう。

この裁判には不審な点がいくつもある。

1)そもそも期ズレという指摘は当らない。正式に土地が登記された年に融資の資金が下りたとしていることは何の不思議もない。その前に小沢氏の個人資産で立替えたということも、きわめて自然である。

2)百歩譲って、政治資金報告書期ズレの指摘が正しいとしても、記載を是正すれば済むことである。おととし前原氏や野田氏蓮舫氏菅氏など外国人や元暴力団から政治資金を受けたとして 、法違反は明確なのに、返還してなにも罪に問われなかったことに比べ、著しく扱いに違いがある。

3)検察審査会委員11人の平均年齢を公表する事になっているが、任期が来た半数の委員入れ替え後、最高裁事務局がその数字を2回訂正した事も異例なら、最終訂正後の数字が、入れ替え前の平均年齢と小数点以下まで同じという、天文学的な確率の「偶然」があり、委員の一部が架空であるなど、何らかの捏造の可能性がある。

4)小沢氏が民主党党首を追い落とすために、総選挙の年から秘書や石川代議士の逮捕が始まった。これにより同年政権交代を果たしたにも関わらず、最大の功労者が結果的に首相になるのを妨害された。

5)その秘書や石川代議士の裁判で、検察調書の捏造が明らかにされたのに、裁判の結果は有罪で、しかも具体的的証拠は一切なく、すべて裁判官の「推認」であるという異常さ。

これらを総合的に考えたら、政治妨害としか言いようがない。しかも検察ぐるみの組織犯罪である可能性が高く、さらに審査会委員選定疑惑、推認有罪疑惑など、独立している建前の「司法」も加担していると思われる。

マスコミのおかしな偏った報道姿勢、野田前原仙石などマニフェスト違反民主党執行部の政治的な動きとあわせて考えると、官僚支配を是正しようとした小沢氏を、既得権益者が束になって追い落とそうとした可能性が高い。

日本が真の民主主義国家と言えるのは、こんな既得権益者たちが、陰で国を動かそうと画策している胡散臭さを完全に払しょくすることが不可欠である。


2012年5月2日水曜日

再稼働より廃炉で地元が潤う

記事「再稼働より廃炉で地元が潤う

転載*******************************************************************************
もし原発建設段階のような「工事」が欲しいなら、いい考えがある。それは「廃炉事業」を始めることである。原子炉が停止していても、使いかけの燃料 棒が発電所内に貯留されていると、福島第一原発の4号炉と同様に依然としてリスクは軽減されない。これを安全に撤去し廃炉処理を実施しなければならない。
日本で、商業炉の解体撤去事業は実際に行われたことがないので、正確な費用は筆者もわからない。しかしこれまでいくつかの情報で推定されている数字を参照すると、少なく見積もっても「1炉あたり」次のような費用が想定されている。
解体費用 300億円
解体に伴って生じる廃棄物の処分 400億円
施設撤去までの維持費 400億円
運転中に出た低レベル放射性廃棄物の処分 140億円
合計 1,240億円
これを県内15基(商用路・実験炉)で今後10年間に均等に需要が発生するものとして、産業部門別に推定・整理し、産業連関分析により効果を推定 する。その結果、約1,500億円の付加価値と約13,000人の雇用をもたらすと推定される。付加価値の誘発量では再稼動を下回ると思われるが、雇用誘 発量では再稼動より大きい。もちろん、処理をていねいにするほど雇用は増える。これらに前述の記事で試算したように、県内各産業の自給率向上を組み合わせ れば、再稼動よりも福井県の経済にプラスをもたらす。原発を止めていると地域外からの定期検査関係者が来なくなって、地元の旅館業の人が困っているなどと 報道された。それだったら「廃炉工事」を始めたほうがはるかに多くの関係者が、しかも年間を通じて集まるだろう。
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原資はもちろん税金ではなく、電気代だ。
電力会社は国におんぶにだっこではなく、すべて自己責任でやってほしい。もちろん各電力会社は合理化を進めたうえで、価格転嫁はやむを得ない。

地元にはいままで事故の心配をかけた分(もちろん稼動中とは比べ物にならないが、廃炉中もリスクは当然ある)地元には経済的に何十年も潤ってほしいと思う。

2012年4月22日日曜日

山口県三井化学岩国大竹工場大爆発のニコ動配信

4月22日深夜2時15分ころ山口県の三井化学岩国大竹工場で大爆発のあと火災。ニコ動で配信されました。


なまなましい投稿者の声と共に大火災の映像に衝撃です。

当然ですが、マスコミの報道とは比べ物にならないほどの速報性は、もう報道の世界もインターネットに制覇された感があります。
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その後NHKでも午前9時のニュースで放映されましたが、爆発音と映像を切り離して 流すなど、恣意的操作を伺わせます。

また劣化ウランや放射性廃棄物の存在を報道しないで、危険性をいち早く知らせないなど、福島第一原発事故時のような報道姿勢を続けており、相変わらず報道の基本姿勢を守らず、情報調整をしています。

はたして爆発で飛び散るなど、住民に被害を及ぼすようなことはないのでしょうか。心配になります。

2012年4月20日金曜日

原発再稼動は日本の存続を賭けたギャンブル

福井県の大飯原発再稼動が今焦点になっています。 現在運転中の原発は北海道泊原発だけで、それもこの5月に定期点検に入ります。 それまでに大飯原発の再稼動が実現しなければ、一時的に日本の原発はすべて止まることになってしまうので、原発ムラはこの再稼動が「天王山」と言う位置づけで、民主党政府に影響力を発揮するなど、総力をあげて再稼動に邁進しています。 しかし”政府広報機関”のNHKのニュースですら、隣接自治体および大阪府内の世論調査で6割以上の住民が反対していることを伝えています。 今回の福島第一原発事故で、長年作られてきた「安全神話」が崩壊してしまいました。要するに恰好だけ「安全には万全」としてきたことが、設備の老朽化、かつての地震・津波基準の手落ち(あるいは手抜き)、御用安全委員会、推進と同じ省にある安全・保安院、情報の隠蔽、説明会などのやらせ、等々、、、ありとあらゆる問題を露呈してしまいました。 しかもその代償は日本国が放射能漬けになるというとてつもなく割の合わないものなので、いくらテレビ新聞漬けになっている一般国民でもその怖さは肌で感じ取ります。 そんな中で枝野経産大臣の発言のぶれは酷いです。政府をあやつる原発ムラの介入を思わせるものがあります。 (以下引用)**************************************************************************** 大飯原発再稼動に関する枝野発言の変節振り ・3月23日「保安院の『ストレステストの1次評価を妥当』とする考えに、『保安院、安全委の専門家の分析、評価に得心がいっていない』」と発言。 ・野田も、枝野のこの考えに「あくまで安全性のチェックが最優先だ」と同調。 ・さらには、4月2日の参院予算委員会で「現時点では再稼働に反対だ」と念押し明言。 ・「滋賀県と京都府知事の理解を得られなければ、地元の一定の理解を得たことにはならない」と再稼働の同意対象を拡大。「ある意味では日本全国が地元だ」と述べた。 ・その翌日の4月3日には180度翻って、「今日は、昨日の段階と違う」と前日の発言を事実上修正。 「得心していない」としていた安全性については「関係閣僚会議を開くよう申し上げる段階になった」と、一夜で一定の納得をしたことを示唆。 ・滋賀県の嘉田由紀子知事は「地元の理解」とはどういう中身なのか。 そして他の知事からは、「枝野大臣の考える『地元の範囲』とは何を指すのか」と問われても答えられず、目下、フリーズ状態継続中の枝野。 ・その後、枝野の逡巡をかき消すように、チーム仙谷の藤村官房長官による「再稼動に際して、法律などで(地元の)同意は義務付けられていない」という原発ファシズム発言。 ・4月14日、枝野が最初に福井県の西川一誠知事と会談したとき、同知事は「(再稼働は)最終的には立地県が判断すべきだ。納得の行く説明がない」と応酬されてしまう。 ・電力会社から実質、高額な賄賂をもらって安全そっちのけで原発を推進してきた原子力安全委員会の面々でさえ「1次ストレステストだけで再稼動に行くのは反対」を表明。 そこで、野田が保安院に、たった2日で作らせた新安全基準なる詐欺まがいの基準を持ち出して、再稼動に向けて強行突破を図った。 ・しかし、国民、地元自治体の猛反発にあって、とうとう藤村官房長官の「地元の同意は前提条件にならない」との恫喝発言。 そして、最後は、仙谷ヨーダの妖怪チームの「大阪を広域停電させてしまえ」の開き直り発言。 最初は、国民、自治体の首長に対して慇懃無礼。うまく行かないとなると、後に恫喝。 これぞ東電文学の語り部。 (以上、東京ヘッドライン「大飯原発再稼働で枝野経産相の発言が迷走」から抜粋して構成)。 (引用終了)************************************************************************** 現在の原発は想定しうる地震・津波に目をつぶって、採算ありきで作ってきています。大飯原発もまだ泥縄で見直された地震・津波基準さえクリアしていない現時点での再稼動は、「万一」それが来たときにそれこそ第二の原発事故になり、日本は完全に崩壊してしまう事は明白です。 こんな危険なギャンブルの目的は関西電力管内で、夏に電力が2割足りなくなると、歯の浮くようなウソの理由です。需要は節電を一切考慮せず、供給は中部電力・中国電力からの融通を考慮しないで計算したデータは、もう国民は誰も信用しません。 原発ムラにとっても「天王山」なら国民にとってもこの再稼動は「原発ゼロ」を実現するかどうかの「天下分け目」です。 こんどこそ体を張って行動する時です。

2012年4月1日日曜日

世界の警察になろうとしている米国

米国はシリアのアサド政権を倒そうと、あの手この手で執拗に活動をしています。

日本のジャーナリズムはほとんど偏った報道しかしていないので、ほとんどの善良なる日本国民はシリアのアサド政権は平和的なデモをしている市民を平気で殺し、強権で弾圧していると思い込んでいます。

しかしインターネットでは違う情報が舞い込んできています。ジャーナリズムが単純に「シリア国民が弾圧をうけていて子供も犠牲になっている云々」と一つ覚えで不自然な報道を繰り返しているのに反して、田中宇(たなか・さかい)氏の国際ニュース解説「シリア内戦」こちらの情報はきわめて現地に近い位置から伝えていて信憑性が高い情報と思われます。

まず昨年からシリア国内の反対勢力に武器や資金援助を行い、フェイスブックなどでデモや集会を何回も呼び掛けしました。最初はほとんど反応がなかったシリア国民も、国境の町を中心に徐々にデモが始まりました。しかし一部のデモ勢力は武器を所持していて、どちらが攻撃を仕掛けたか不明ですが、そのころから死者が出始めました。

欧米や日本の報道では「弾圧」「弾圧」を繰返し、一方的な報道を繰り返しています。
そして情報元を「人権団体」と匿名でしか伝えません。みずから情報収集すれば済むことですが、そうすると、同盟国米国の意向に反した事実を伝えることになるからでしょうか。

そのうちデモ作戦もシリア全土に拡がることなく、また一部の町でも欧米が望むような戦闘の拡大にはなりませんでした。

それから米国は作戦をきりかえ、例のイラクの時に使った「国連決議での武力行使」を謀りましたが、ロシア中国の拒否権発動で、それを阻止されました。

次にアラブ連盟を使って、アサド政権を「平和的に」交代させる「和平」提案をしましたが、これも立ち消えになっています。アラブ連盟は監視団を派遣、シリアの「弾圧」状況を調査し、報告書を作成する段階になってアラブ連盟内部でも異論がでるも、親米派で議長国をつとめるカタールが強引に報告書を作成し、強制力のはないものの、「シリア非難」国連決議案を欧州と共同で提出し、決議されました。

ところが米国が支援している「自由シリア軍」は市民への攻撃を自ら認める稚拙な声明を出したために、米国は「自由シリア軍にアルカイダが紛れ込んでいる」と苦し紛れの報道をしたことも記憶に新しいところです。

最近の情勢ではその後も米国は諦めきれず、次々と干渉を繰り返しています。シリア政府幹部の資産凍結や、トルコなどの国と「有志連合」などイラク戦争時にも登場した意味不明の名称を使って「武器以外」の支援の道を探るなど、露骨な干渉を隠そうとしなくなりました。

米国は自国通貨が貿易などの決済に使われるなど、経済的には不動の地位をしめ、ソ連崩壊後はひたすら一極化の覇権主義を顕著にし、あたかも世界の警察的な役割を果たそうとしています。

各国は他国に害を及ぼさない以上、国内のことは自ら決める主権があります。その中には自国の指導者を決める自由があります。もちろん中にはミャンマーなど干渉か民主化をもたらす(とみえる)状況もありますが、ほとんどは米国の国際政策に賛同しない勢力を追い落とす手段に使われることが多いです。その最たるものがアフガニスタンでありイラクでありリビアであります。

国際的にはかなり批判をあびた対応でしたが、最近はシリアやイランに対して行っているやり方が、ほぼ同じです。それにも関わらず欧米各国政府やジャーナリズムは、不思議と御用コメントや記事あるいは沈黙を守っています。

米国はあまりに怖い存在で、逆らうと「イラク」のようになると思っているのでしょう。そうであれば、あれだけ批判・反省があったとしても、「大成功」です。

最終的には世界政府を狙っているのだと思いますが、世界の平和というより、米国のため、とりわけ金融支配という最大の目標のための世界政府である事ははっきりしていますので、これは是とするわけにいきません。一部の国際金融勢力や多国籍企業の為にすでに米国民が苦しんでいるからです。世界政府により、世界の人々がこれらの機関に利益をもたらすシステムが、着々と構築されるからです。

TPPや企業優先の政策、世界金融システムの構築が着々と進んでいること、またこれらが世界中の国や国の人々を苦しめている事が、だんだん明らかになってきていて、先覚的人々はこれに気が付き始め、システム化される前になんとかこれを阻止しようという動きが始まっています。

もちろん暴力的手段としては「カネ」をにぎるこれらの機関・組織にはかないません。悪魔のように巨大なこれらに対抗する為には、唯一体を張って止めることしかできません。これはガンジーが使った伝統的方法です。

日本のように従順な人々が多い国では、政府や米国には逆らうことができないと本能的に思っている人が非常に多いです。最近のTPPに対する動きや消費増税の動きをみると、日本の政府は国民の幸福より、いかに政府組織や米国追従のために世論誘導することに腐心しているかが、実によくわかります。

本当に国民の為を思っている政治家に対しては、いかにマイナスの印象を国民に植え付け、表舞台に立てないように、官僚である「検察」を使い裁判所まで協力して、マスゴミも一緒になり、なりふり構わず行動していることは明らかです。

常に監視し、世論操作など不正には声をあげ、いざという時は行動し、国際金融機関が目論んでいる「世界政府」には絶対反対をしていかなければなりません。

2012年3月17日土曜日

瓦礫の全国拡散に反対するのは非国民!?

先日野田総理自ら関東大震災の瓦礫は横浜で埋め立て処理されて、山下公園になったとのエピソードを紹介していました。阪神淡路大震災の時の瓦礫2000万トンは大半が近畿圏で処理されたこともあわせて考えると、本来大量の瓦礫をわざわざ遠方で処理するのはいかにも不合理のような気がします。

それを思うと、政府が執拗に被災地の瓦礫処理を、沖縄はじめ全国に拡散しようとしていうことが、いかにも不自然な動きにみえます。
しかもマスゴミ(本来の国民のための報道機関ということを忘れ、政府のプロパガンダ機関と化している、主に大手の新聞テレビを中心としたメディア)も盛んに、「それに同調しないのは、被災地の人に冷たい」という心情に訴え、さも「非国民」のようなニュアンスさえ生まれています。

なぜそういう動きになっているのでしょうか。東日本大震災で生じた瓦礫は阪神淡路大震災とあまり変わらない2300万トンです。量が多くて処理できないということではありません。

では処分する用地がないということなんでしょうか。確かに三陸沿岸部は切り立っていて平地は少ないように思われます。しかし津波の被害の土地は少しでも高い方がいいということもあり、政府が言うように瓦礫は安全なら、高台造成の案がでてもいいような気がします。

では廃棄物処理をするプラントがないということでしょうか。いいえ、そういう方針はハナから立てていないというのが実際のところでしょう。準備期間が必要としても、もう一年以上が経過していて、とっくに一つや二つできてもよさそうです。とくに放射性物質を集塵するフィルターが必要なので、他の自治体でもこれからプラントを止めて改造を必要とするのです。

雇用の側面からもその処理プラントを地元に建設する方が合理的で、実際に要望する町村も出てきています。また廃棄物を拡散するのが、地元の希望でないと表明する自治体もあります。

いろいろ考えるに、政府の目的は「放射能の分散」しか、理解できません。福島県の瓦礫はさすがに対象外ですが、それ以外の被災地でも、いまもって続いている福島第一原発の事故の影響で、放射能が拡散されています。

瓦礫のうち再生にしろ、廃棄にしろ放射能はなくならない。例えば焼却にしても灰や大気に拡散しないようにフィルターでキャッチするにしても、いずれは濃縮されて残ります。
震災前にすれば低レベル放射線廃棄物として厳重に、さらに低レベルでも半減期が長いTRU廃棄物(長半減期低発熱放射性廃棄物)は特に厳重に扱う必要があると定められていました。そのくらい長期にわたって管理されるべき物質が、各自治体に分散した後は簡単に埋め立てても何してもいい、とは余りにも極端すぎます。

低レベル放射線被害や内部被曝の可能性、また被害の拡散が危惧されるので、本来は拡散しないで閉じ込め、厳重管理するのが国際的な基本ルールです。

かつて日本は太平洋戦争を遂行するために、国民に多大な犠牲を強いるため、「国の為」を御旗にして、国策に従わないのを「非国民」と呼び、心情に訴えられたら弱い多数の国民性を利用してきました。マスゴミの宣伝がその拡散に特別な力を発揮しました。

いまは「心情」に流されず、実情をよく研究して、被災地の為にも、勿論自分たちの土地の為にも一番良い方法を議論して、早急に結論を出すことです。

もう二度とあの戦争のときのような、国民が国民を監視し非難し合うような狂気の状況だけは避けたいものです。

2012年3月5日月曜日

河村政治塾始動!

2月24日プレ河村たかし政治塾を聴講しました。

第一部河村たかし塾長講義
1)世界で日本だけが高給取りの政治家、戦後の占領政策に起因する。
2)高給取りでは庶民の為の政治はできない。
3)政治の原点(議会の原点)=領主の過酷な徴税を制限する為
4)日本では政治家が職業となっている。公の為に働かず自分の職業を守るために働いている。
5)政治家の務めの第一は「減税」に尽きる。それ以外は大した能力が無くても役人がやるシステムになっている。
6)江戸幕府8代将軍吉宗は質素倹約を第一として財政を立て直したと言われているが、四公六民を五公五民にした悪政を強いた。また景気を浮揚させた尾張藩の功労者宗春を叱責し、空前の景気に沸いた尾張名古屋を不況に陥れた。
7)日本国債が破綻するというのは大嘘。ギリシャと全く違う。バランスシ-ト上負債もあって資産もあるのが日本。しかも借金の相手は国民。増税をする言い訳に過ぎない。
8)リチャード・クー著「バランスシートの経済学」必見
9)自慢になるが日本ではじめて110億円の減税をした。借金が増えるという反対意見があるが、数年前に減税ができるように法改正され、起債してはならないという条件があり、全額財政の合理化で果たさなければならない。

なお河村たかし塾長の上記の思想は「名古屋発どえりゃあ革命!」にて詳しくご覧になることができます。


第二部 常念 司 氏
「デフレと円高の何が悪か」
1)日本は国債で破綻しない。
・国債地方債残高1000兆円、だが資産は650兆円。差引350兆円が純負債。「世界一の負債国」というのは嘘
・住宅都市整備機構(UR)は12兆円、外国為替特会(変動相場対応)100兆円などの資産、さらには天下り先特殊法人等
2)税収が減るのは景気が悪いから。景気が悪いのは零金利政策に加え、景気対策として、お金を増刷しないから。日本は1998年からずっとデフレ。1997橋本内閣が消費増税。増税して税収減った。零金利政策だけでは景気回復しない。
3)日銀政策の誤り
・インフレと為替相場はお金の発行量に大いに関連するが日銀はやってこなかった。それが円高デフレの原因。
・最近65兆円の金融緩和をやった効果は為替にてきめんに表れた。
・日銀は「目標=インフレターゲット」をなかなか設定しようとしない。これは責任を取りたくないからか
・「中長期的な物価安定のメド」という表現を新設してまで「目標」という言葉を使わなかったが、それでも効果はすぐあらわれた。いままで何もやってこなかったことがわかる。
・インフレ率算定の根拠に原油価格を入れている。現在イラン問題で原油の値上がり。原油が上がっただけで、インフレ目標達成できてしまう。姑息な指標(コアCPI)設定
・あれだけさんざん叩かれても日銀は紙幣供給してこなかった。よほど叩かれるのが好きなよう
だ。
4)紙幣増刷でデフレは止まる。
・昭和恐慌時、高橋是清は紙幣増刷で円安・インフレ政策を採り、公共事業で景気浮揚政策を採ったため世界恐慌から脱することができた。
5)実質金利は名目金利から物価上昇率をひいたもの。デフレの今はいくら金利が安くても実質金利は高い。米英は物価上昇率が名目金利を上回っているので、好景気。
6)物はどんどん増える。お金を増刷しないと、どんどんデフレになっていく。
7)お金はいま銀行に余っているので、お金を増刷してもすぐに金利は上がらない。3年くらいしたら金利上昇。インフレになり景気回復、税収が上がる。
8)まとめとして、3つを頭に叩き込んでほしい。
①お金の量は為替相場に影響する。紙幣増刷すれば、円安になる。
②ものは増加するので、紙幣増刷しなければデフレになる。
③実質金利は名目金利から物価上昇率を引いたもの。零金利政策でもデフレなら物は売れない。

以上です。複雑な経済もよく理解できました。これだけ内容を30分の短さで手際よく説明していただけました。4月から始まる本番の政治塾では、もう少し講義時間を長くしてほしいものです。

なお常念 司 氏の著書「日本再生を妨げる 売国経済論の正体」には詳しく解説されています。

2012年2月27日月曜日

シリア報道の偏向を続けるメディア

NHKのきょうのニュース「シリアで国民投票 弾圧は続く」

しかし一方でこんな情報もあり、以下のように欧米メディアの偏向を伝えています。
【転載】
[欧米メディアの偏向・捏造報道]
デモ参加者の数を大げさに書くのはまだかわいい方で、とにかくその偏向ぶりは目に余る。もちろん国営通信の報道も、政府に都合の良いニュースしか流さないが、アルジャジーラやアルアラビーヤなどは完全な工作機関。

5月頃、豪ABCが、ロイターの報道姿勢に疑問を呈し、質問状を送りつけた。その回答でロイターは、反政府派の動画を事実なのか検証せずに流し、捏造だった場合は後でこっそり削除していたことを認めた。ドイツのメディアもイラクでの虐殺動画をシリアで撮影と嘘の報道(後で間違いだったと認めたが…)
このように、デモ初期段階から欧米の偏向報道は知られていたにも関わらず、その後もいっこうに偏向・捏造報道は止まず、もともとアメリカ寄りの報道しか流さない日本のメディアも同様で、それを鵜呑みにする輩の多いこと!(イラクの大量破壊兵器で経験済みなのに…)

中東専門家を名乗る、元外交官というのがウリのブロガーは、アルジャジーラとクドゥス・アラビーの記事を鵜呑みにして(インターネット時代なのだから、各国のニュースが読めるだろうに…)、シリア政府=国民を弾圧するどうしもようもない政府と決めつけ、偏った意見しか書かない。「専門家」を名乗るなら、もうちょっと情報を精査しろ!
自称・ジャーナリストのブロガーも、デモ発生当初から反政府派に肩入れした意見しか書かない。しかも「軍が寝返った」といった反政府派が流すガセを信じてはしゃぐような輩。明らかな捏造写真を信じて掲載しているし…恥ずかしくないのかね?

年が明けて、少しは欧米の報道に疑問を持つ人々が出始めたが(欧米が言うように政府が国民を殺しまくっているのなら、大統領の支持率が下がらないのはおかしいでしょ)、様々な情報に目を通して判断しているなぁと思わせる人は、ほんの数人。
捏造、偏向報道の数々…

・報道で流れる死者の数は、反政府派が流す情報のみで語られる。しかもその情報も「目撃者」を名乗る人物の証言のみ。そもそもシリア人権監視団なる組織そのものが実態のない幽霊団体。
・現在のシリアに於ける犠牲者は、大半が反政府派のテロ攻撃によるもの。あとは政府軍と反政府派の戦闘で亡くなったテロリストと軍の殉職者なのだが、欧米の報道ではその全てが政府の弾圧の死者数として報告される。
・政府軍は軍事地帯宣言をした後に攻撃に移っており、一般市民はとうに避難しているわけで、その戦闘で亡くなる人物は武装集団の一員なのだが、「市民の犠牲者」とカウントされる。
・密入国して、反政府派武装集団と行動を共にして亡くなったジャーナリストを悲劇のヒーローに仕立てる。
・デモ参加者数が、その地域の全人口よりも多い。広場に集まったデモ隊の数は、少なく見積もっても1㎡あたり150人いた計算になる。オイオイ…
・反政府デモの動画をアルジャジーラが高く買ってくれるので、30分ほどデモのまねごとをして、動画だけ撮って解散するようなデモが多かった。
・政府支持のデモの動画をコンピュータ処理して反政府デモのように見せかけていた。
・過去のイラクやパレスチナでの虐殺写真を、シリアで撮影したとして掲載。
・寝返って「自由シリア軍」にいるはずの男が、市民を弾圧する政府軍の一員としてビデオに映っている。しかも軍人のすぐ近くで手ぶれもなく撮影されている…
・国際的な人権団体も、少女が政府に惨殺されたなどという嘘の情報を流す。惨殺されたはずの少女がテレビに登場して証言。
【転載終了】

2つの情報が相反する場合、どちらが正しいのか比較しなければならないが、欧米メディアがこれらの情報を無視し弁明しないことから考えてのが、偏向しているのを反論できないと考えるのが自然であります。

NHKは国民から受信料を徴収していますので、国民に対して真実を伝える義務があります。にもかかわらず、まったく一方的であり、「良心」「報道倫理」「正義」というものを感じさせません。
冒頭の報道でもシリア情勢について、次のような表現をしています。

「市民の反発は強まる一方」「住宅地を無差別に砲撃」「民主化に取り組む姿勢を示すことで、内外の批判をかわそうというねらい」

この報道だけを見ている人は本当にそう思うでしょう。しかも日本の大手メディアはことごとくこの手の報道を繰り返しています。日本人は嘘を本当と信じてしまうのです。全く怖ろしい事態です。

なぜ偏向しているのかを素朴な人は疑問に思うでしょう。

それはわかりません。米がかつてのイラクのようにシリアのアサド大統領を武力で倒し、親米政権を樹立させたがっていると考えると、大手メディアはあえてその動きに同調している考えるほかありません。

その姿勢は、あたかもガキ大将が自分に従わない子供を屈服させるため、他の子を巻き込んでいじめているようです。子供の勢力争いならまだおとなは余裕がありますが、一国の国民の一人一人の「いのち」を思う時、覇権主義の大国も、その側にたって一方的報道をする大メディアも、残酷な行為に加担していると考えざるを得ません。

NHKにいいます。

国民の真実を知る権利の為に、社会正義の為に、真実の報道をせよ!

2012年2月22日水曜日

河村市長「南京大虐殺はなかった」発言波紋

2月20日、河村名古屋市長が定例記者会見で「南京大虐殺はなかったのではないか」と発言した(河村市長会見記事(中日新聞))ことがきっかけで、中国南京市から21日交流停止を発表されました。(中日新聞記事

南京大虐殺は以前は中国からと国内の一部マスコミや政治勢力から、さも事実であるかのような報道や発表がなされました。その後の各界からの研究や分析で、「証拠」として使われた写真が実際は内戦や軍閥同士の争いなど場面やときには合成写真も多かったのです。

いまではほとんど捏造とされていますが、この元になったのは、フリーメーソンと言われているアイリス・チャンの著作からで、意図的に作られ、また政治的に中国・アメリカから使われ、さらには朝日新聞など日本のマスコミからも、事実のように報道された経緯がありました。そのため日本でも一時は教科書でも取り上げられた位の悪影響がありました。

いまではそれが事実でなかった証拠はインターネットでそのことは簡単に手に入ります。
一例をあげます。「南京大虐殺は捏造だった/自虐史観払拭」

ではなぜいまだに中国はそれを言い続けるのでしょう。

それは日本人の感覚からは信じられないことですが、彼らは自国の利益を第一優先にして、有利な材料はたとえ嘘でも声高に言うのです。これは決して中国ばかりではなく、アメリカもロシアも韓国も、皆そうです。とくに領土がからむとそれがよくわかります。尖閣列島・竹島・北方領土など、最近の事件や出来事が表しています。

日本人は本当にひとがよく、隣人にはよき人間でありたい、礼節を持って接したい、と思うのをそのまま外交交渉でも右へならえをしてしまうのです。

天性の外交べたであるのは昔からです。それを良しとしてはいけません。策略にかかるからです。太平洋戦争開戦となった「真珠湾」も今ではルーズベルト大統領の思惑通りであったことがわかっています。二度とこのようなことがあってはいけないと思ったら、もっと「外交上手」にならなくてはいけません。

そうです、外交はよき隣人関係ではありません。いかに礼儀正しく自国の利益を主張するかです。「相手の気持ちを傷つけたらダメ」と思った時点でもう外交交渉は負けなんです。これは世界的ルール。負け犬であり続けるならそれでいいのですが、国民を不幸にしてはダメ。いい加減政治家も官僚も国民も気づいてほしいと思います。

河村市長は根がまっすぐで正直な人ですので、痛いほど気持ちはわかりますが、ぜひとも「南京大虐殺」は彼らの外交アイテムということを理解し、こちらからは白黒つけようとせず、言われたら礼節を持って反論する程度の「オトナ」の態度で付き合えばいいと思います。

2012年2月21日火曜日

「医は仁術」は遠くなりにけり

医療もビジネスの要素があるのは、ある程度はやむを得ません。
理想は「触診の技術を磨き、患者の全体を診て、見立てに関する知識を増やす事です。経営が苦しくとも、無駄な治療や検査はしない、余分な薬は出さない」ですが、高価な医療機械がないと、患者の入りが悪く、その返済をする為に、やはり収入と利益を考えてしまいます。

しかしそれも行き過ぎると、患者に少々の害がある可能性があっても、その道を選んでしまいます。
自己責任で医者を見る目を養いたいのですが、なんせ情報が少なすぎ、特に悪い医者の情報はなかなか入ってきません。今のところは医者がこういう行動に出たときに、迷わずセカンドオピニオンを利用するなど、さっさと医者を変えることです。

こんなことに合わない様に注意してください。
以下引用です。*******************************************************************************

「小児を向精神薬漬けに......」業界中が結託し肥大し続ける医療ビジネスの闇

2012年02月21日12時20分                     提供:日刊サイゾー

「とりあえず様子を見てみましょう。お薬を出しておきます」

 医師からこんな診断をされた経験は誰にでもあるだろう。ハッキリと治療の方向性を見いだせていないのに、薬だけはしっかり買わされるのだ。

「それは当然です。医療業界の仕事は学者に病気を認定させ、医者にそれを診断させる、そして薬を買ってもらう。このサイクルをたくさん増やすことなので」

 こう答えるのは、製薬会社の営業マンだったこともある元薬剤師だ。TPPを含めた医療制度の行く末には不安が多いが、現状でも「ずさんな診療による安易な薬の処方で国民は薬漬けにされている」という。

「特にひどいのが小児にまで投与されるようになっている向精神薬です。ちょっと悩みごとがあって落ち込んでいる程度でも病院に行けば1週間分の薬が処方されてしまいます。これは一部の権威ある連中がやたらと早期治療を促した結果」(同)

 元薬剤師は、過去に市民団体などが調査した結果として、日本うつ病学会理事の野村総一郎氏や、独立行政法人国立精神・神経医療研究センター理事長の樋口輝彦氏ら、日本の精神科のトップが次々と製薬会社から「謝金」「講演料」などという名目で多額の謝礼を受け取っていたデータを並べた。

「こうした連中は国民のためでなく、製薬会社に飼われて都合のいいデータを出しているだけで、信頼性なんかありません。でも、これを政府は何かと制度改革の根拠とするので事態はどんどん悪化する。過去、高血圧の数値を10引き下げて薬の処方を増やしたり、糖尿病や高血圧の前提となるからと病気でもないメタボリック症候群も"要治療"に捻じ曲げたのがそれ」(同)

 メタボについては、基準を作成した医師たちの大半が製薬会社から寄付金を受けとったとされており、元薬剤師は「3年間でその総額は14億円に上る」と指摘する

 こうした製薬会社と学者の癒着は海外でも問題になっており、アメリカではすべての製薬会社と医療機器会社が医師らに10ドル以上の支払いをした場合は公表する「サンシャイン法」が来年度から施行される。

「でも、日本では取り締まるどころか昨年も国民医療費が増額されて、まさに医療業界の思うがまま」(同)

 過剰に病気診断させて薬代を稼いだ結果に起こるのは、国民の薬漬けである。元医師で現医療カウンセラーの野村高一氏も「何かあると予防ワクチンを打ってもらい、すぐに薬を処方されていますが、実際には患者の半数以上が投薬の必要性は低いケースです。震災時も、薬品が足りないという被災地の声を分析したら、大半が緊急性のない生活習慣病ばかりだった」と過剰投薬の傾向を危惧する。

 「国民の健康」を大義名分に不安をあおり、大量投薬で儲ける医療ビジネスの問題は、広告主に気を使ってかテレビなどメディアでも取り上げにくい議題だといわれる。

「それどころかテレビの健康番組でやたら国民の不安をあおっている有様。例えば『たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学』(テレビ朝日系)は新日本製薬や小林製薬が番組スポンサー。視聴者を病院に走らせるための宣伝番組といえます」(野村氏)

 過剰な投薬が副作用による深刻な健康被害をもたらす可能性は長く指摘されてきたことだが、よほどの専門家でもなければ、どこまでが必要な治療・投薬かは判断がつかない。国もメディアも製薬会社も医者も信用できないのであれば、我々の健康は一体、誰が監督してくれるのだろう。
(文=和田修二)

2012年2月18日土曜日

Human Error 全国一斉100万人デモ

「Human Error 全国一斉100万人デモ」と銘打って、東日本大震災から1周年を機に脱原発デモが全国で一斉に繰り広げられます。

Frying Dutchman というバンドが京都の河原で演奏した映像がこの案内に添付されています。
語り風のボーカルで、切々と私たちに脱原発を訴えかける姿に感動しました。若者が頑張っている。でも私たち中高年は一体何をやっているんだ、と反省させられました。
http://fryingdutchman.jp/parade/

約20分の画像はそれだけで十分伝わってきますが、一つ一つのメッセージの重みに、思わず文字に書き起こし、自分への記録として残しておくことにしました。
以下とても長いのですが、掲載します。
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FRIING DUTCHMAN のメッセージ  Human Error 

 (オ、イェーイ。ヒューマンエラーだぜーっ!)
 人類ははるか昔、本当の時を奪われたせいで五感が低下し、テレパシーだとか想念の力とか、今とは想像をはるかに超えた別の次元のクリエイティブなテクノロジーを失ってしまったんだよ。
 いつの時代にも毒を持った悪いやつらがいて、その能力を独占する為に偽物の時間を作りだし、物質に頼る文明を発達させるために破壊という科学を生み出して、戸惑う人々に対して自分たちの身勝手なへ理屈を定義付ける為に宗教を操り、その裏でエネルギーを牛耳って、経済というお金のシステムを構築してきた代わりに、偉大な能力を失ってしまった。
 何千年もかけて遺伝子的に記憶障害がおこり、何度も何度も生まれ回って、完全にその能力を忘れてしまった俺達は記憶喪失なのだ。
 4次元の科学や哲学の話でファンタジーに興味のない奴には面倒くさがれるけど、まあ要するにお金を儲けるためにメディアを駆使し、人々をコントロールし騙して無責任に危ないものをいっぱい作ってきた奴らが、自然を愛し自然を育んで自然と共に生活してきた人たちに、長年にわたってものすごい苦痛を与えてきた事実が明らかになってくると、犠牲になってきた人たちの上に、電気という暮らしがあるんだよ。
 そしてパンドラの箱の底を覗くと、太陽光発電だとか無限エネルギーだとか、自然を壊さなくても自然を利用した技術が発達してて、今は原発でなくても十分電気を賄える時代なんだよー!しかも低コストで今ある原発を全て止めても、水力や火力をフル稼働するだけで賄えるんだよ。
 それを隠して騙す理由は、ものすごい利権がからんでいるのさ。カネだよカネ、末期的に狂っているのさ、こいつらは。
 原発を作るのに1兆円ほど援助金が国から電力会社に下りて、電力会社はターゲットを決めてその土地の人たちに近づいて、カネをばらまくんだよ。おっさんをキャバクラに連れてって、お年寄りを温泉旅行、接待接待接待、、、町が復興するよ、なんて子ども騙しな嘘ついて、反対派や推進派に人々の心をお金で引き裂いていくマニュアルがあって、海を売った漁師に莫大な漁業権を支払って、「安全」対策やら危ない秘密の実験やら、プロパガンダの広告費に莫大にかかっているお金は皆の税金だよ。
 そうやって59基ある日本の原発は作られてきたんだよ。体に50個以上の時限爆弾つけて生活しているのと同じで、一個でも爆発したらそこにはもう人が住めなくなるし、なんにも生息できなくなって、じわじわと汚染が拡がってゆく怖ろしいものが50個以上あるんだよ。いやなイメージだけど。核の平和利用の名のもとに核兵器を持ちたいがために、それだけ強行して作ってきたんだよ。
 中国電力は山口県上関町の田ノ浦の美しい海岸を埋め立てて、これから日本最大級の原発を2基作ろうとしてて、その対岸に住む祝島の人たちは30年も反対して「やめてくれ」って言って、生活をほっぽり出して必死に食い止めてきてるんだよ。豊かな自然と共にそこに皆ずっと住んで生活してるんだぜ。歴史もあって広大な自然が残っている、素晴らしいとこなんだぜ。そんなの全部無視して、強行しようとしているんだぜ。
 この期に及んで「福島原発とはうちは関係ありません」って言って、ついこないだまで毎日工事してたよ。おろかだよねー!今止まっている原発もまた「大丈夫だ」って再稼動しようとしてるし。何が大丈夫?ハーッ。お前の頭もメルトダウンしてるんじゃないかよ。末期的に気が狂ってるし。宗教よりきつい洗脳されているっていうか、自分たちで「安全安全」とほざいてきたその呪縛にかかっているよね。ホントにバカ!でもそのバカ野郎に騙されてきた俺たちもバカ野郎だし、完全に罠にはまっているぜ―っ。
 ツイッターやネットで原発反対している人の上げ足を取るようなレスポンス多いけど、そんな奴ほど薄っぺらく何にも実態わかってないし、情けなくなるぜ。
 そんな君たち、原発推進するなら、応援するなら、広島・長崎の原爆、第5福竜丸の被曝、1953年国連で核の平和利用のキャンペーンが始まり、その裏でソビエトとアメリカが冷戦下で核開発を競い合って、読売新聞・読売テレビの正力松太郎を介して、アメリカから日本に原発計画を薦められ、ウランが渡ってきたとこから日本に原発が誕生し、今に至るまで知ってから話してくれよ。気持ちは変わると思うぜーっ。
 原発によって社会全体に影響している負の連鎖なんて見えてきたら、吐き気がしちゃうよーっ! まともな心を持っていればね。
 テレビや新聞は騙すために使われているよ。特に日本はひどいよ。今のテレビの報道機関もひどすぎるね。プルトニウムの「プ」の字がやっと出始めたね。この世で一番危険な物質だよ。福島3号機は、関西電力で星野監督が出てたCMでおなじみの「プルサーマル」だよ。プルトニウムで発電してるやつさ。あれが爆発してるんだぜ。なのに次の日の新聞の一面は「計画停電」だったね。プロパガンダだぜ。自分たちの悪事を隠すために、一体どれだけの人たちを犠牲にするんだよ。ふざけんな、バカヤロー!
 プルトニウムは放射線とは比べちゃいけないよ。この物質を少しでも吸い込んだら全ての細胞やられちゃって、遺伝子もぶっ壊されちゃって、再生もできなくなるんだぜ。それが漏れているにも関わらず、長い間「プ」の字に触れない奴らの口癖は、「直ちに人体に影響はない」「直ちに人体に影響はない!」「直ちに人体に影響はない!!」今年の流行語大賞だぜ全く!一大殺人集団、組織犯罪だよ。
 原発に関してだけじゃなくても、しっかり情報公開していれば救えた命がもっとあったはずだよ。テレビ局イコール原発。このシステムがいかれてるぜ。 人の命をなんやと思っているんだ、このボケ!カス!
 まあそうやって人々を騙してきた奴らが、今何をやっているかって言うと、国民のことよりも、責任を逃れるために頭をフル回転させて、必死で言い訳考えているよ。おかしいよねーっ。それが奴らの仕事さ。「ヒューマンエラー」だぜーっ!もうバレバレだよ。全世界、全宇宙が見てるよ。
 この日本を襲ってきた痛みを日本人がどう乗り越えるか、注目しているよ。日本の若者がどう行動するか、アーティストやミュージシャンがこの痛みをどうアートに変えて訴ったえて思いを込めて乗り越えるのか、世界中の皆がみてるぜ。日本は一大事なんだよ。上げ足の取り合いをしている場合じゃねんだよ。もう寝てる場合じゃねんだよ。原発なんてもう時代遅れ。
 スウェーデンなんて「原発はもう破滅に向かっているから原発をやめますか」って。「やめたら初めのうちは苦労しますけど」と国民に真実を話したら、国民は「もうやめよう!」って、今もうとっくに原発なしでやってこうとしてるぜ。日本ももう自然エネルギーだけでやっていける技術は持っているんだよ!それを騙して、脅して、隠してるだけ。お金の為に。早く気付いておくれよ!どうしてそんな無関心でいてるのさ、ベイビーィ!
 青森県六ケ所村の核の再処理工場には、核の廃棄物用の3000トンのプールがあって、核の廃棄物がそこにあふれてて、埋めきれないから廃液を海に捨ててるんだぜ。信じられないだろ。それを皆に黙っているんだぜ。隠してるんだぜ。その工場が爆発したら、日本どころか地球が潰れるほどの核がそこにはあるんだよ。原発に関してだけでも、隠していることはたっぷりあるんだよ。
 この前の計画停電もひどかったよね。あれは国民に「原発が無かったら不便だとか困るんだ」とか、植えつけて、これからも原発を維持する為にわざとやっているんだよ。そんなことやっているせいで死人まで出たんだぜ。そんなことやらなくたってオール電化がはやっている位、日本の電気は余っているんだよ。
 みんなーっ、普通に考えたら日本は温泉大国で、そこら中に温泉があるだろ。温泉掘って地熱発電できるんだよ。日本は島国だから、潮の満ち引きを利用した、無限エネルギーも有効で、開発は進んでいるんだよ。送電線一つにしても、今使っている電線は発電所からそれぞれの家庭や施設やビルに届くまでに、ものすごい電気を垂れ流してるんだぜ。キミの家に届くまでものすごいロスがあるんだよ。今はほとんど電気が漏れない送電線が日本にはあるんだよ。日本人の技術はすごいんだぜ。
 いままでそんな危ないものに使ってきたお金があるんだったら、もうとっくに自然エネルギーだけでやっていけてるよーっ!
 なぜそうしないかって?「核兵器」と「カネ」だよ。薄汚いカネ。皆それにたかってるの。日本の電力は独占企業でそれ自体法律違反してるよ。みんな何のために税金払ってるんだよ。カネ、カネ、カネ、カネ、カネ、、、。お金も大事だけど、もっと大事なものあるよね。あるよねー。そこを忘れちゃいけないよ。

お金はあっても家は買うけど、HOMEは買えない。時計を買えても時間は買えないし、本は買えても知識は買えない。ベッドを買えても眠りは買えない。医者に診てもらうことはできても病は直らない。電気を買ったら自然が壊れちまったよ。

何かしてあげたいけどお金しか出せなくてもやもやしている人、いっぱいいると思う。お金を出すことは善意でいいことだけど、その出したお金が出したところにどういうふうに使われて、どう人の役に立つのかということまで考えて、義捐金を出している人は少ないね。ただもやもやした気持ちをお金ですっきりさせているだけで、無関心な人多いね。
 だから電気を民主化し、京都でいうと京都なんて掘ればどこでも温泉出てくるし、温泉掘って地熱発電にして、その地域の電力を賄えるシステムを作って、地域秘湯温泉なんて粋じゃない。そして京都はダムあるし、曇ったって大丈夫。雨なら今ある水力でこれ以上自然を壊さなくても、電力供給できると思わない?「エレクトリック・デモクラシー」さ。
 奴らの送電線を奪うんだ!もちろんそれをするには資本がいるし、徹底した議論も必要だし、義捐金や支援金や税金をどう使って具現化していくか、プロセスもしっかり公開して皆でやっていけたらいいよね。
 使い道がしっかり公表されて、有意義ならお金出す価値があると思うよ。義捐金詐欺があるくらいだし、大企業だからって信用しちゃいけないよ。大企業だからうまくごまかせるんだよ。こんなこと言いたくないけど、情けないけど、いまの日本じゃ信用できないね。
 原発はいままで俺たちの暮らしを支えてくれました。今まで実態を知らずに許してきました。本気で原発を設計してきたその危険性を一番わかっている技術者の人も、俺たちが遊んでいる間も、高い給料もらって必死で設計してくれたんじゃないかな。
 百歩譲って原発に感謝しようって気持はあるんだけど、騙されてきたんだし、やっぱり感謝できないよね。そして、後の何世代にもわたって禍根を残す汚れたものを、この国に作ってきた電力会社・原子力安全保安院・官僚・政府・財界のお偉いさん・大企業・マスメディア・御用学者、そしてそれらに関係する奴らの、お金という名の喜劇をこれ以上見るのは悲しすぎますが、この確信犯に目をそむけずに、真実の目でしっかりと追求し、それからどこへ向かってゆくべきなのか、真実を知ろうとする気持ちがあれば、クリエイティブなイメージが生まれ、具体的な提案を示すことができるし、何千年かけて失ったものを、また何千年かけて取り戻せるきっかけになるはずだよ。
 とにかくもう原発は必要ない!これ以上無関心で騙され続けたら、破滅するぞ!電気が足りる足りないの問題じゃねんだよ!電気が無くても生きていけるけど、自然が無ければ生きてけないだろ!
 取り返しのつかない事がもうすでに起こっているんだぜ!人間のエゴに巻き込まれた動物や植物たちにも迷惑どころの話じゃねーし。何が一番かわいそうかって?子供が一番かわいそうやろ!俺たちの未来なんだぞ。守ってやれなくってどうするんだよ!50年100年200年後の世界に、今のおれたちのこの時代を、ヒットラーと呼ばれてもおかしくないぜーっ!
 皆が事実に隠された真実を見れば、武器なんて物騒なものを持たなくても、一撃で世の中ひっくり返るんだよ!どんなに遠回りしたって、何度生まれ変わったって目指すところは一つ。愛だろ。愛だろ!愛だろーっ!きれいごとで話しているんじゃないんだよ。愛なんだよー。「Love」って言ってみろよ!「愛」って言ってみろよ!「Love」って言ってみろよ!「愛」って言ってみろよ、バカヤロー!誰が「バカヤロー」って叫ぶんだ。バカヤロー、バカヤロー。バッキャロー!バカヤロー!バカ・ヤロー!バカ・ヤロー!気づいた奴から声を上げろ!立ち上がれ!原発絶対反対!原発絶対反対!原発絶対反対!原発絶対反対!原発絶対反対!直ちに全廃せよ!(19:47)

2012年2月10日金曜日

破綻といういけにえを求める「金貸し」システム

2007年から2008年にかけてサブプライムローンから始まったリーマンショック、そして続くギリシャ財務問題から始まったユーロ危機は、いまや国際金融資本がギャンブルによって、実体経済に悪影響を及ぼすのを余すことなく、世界に知らしめている。

「経済は難しい」と避けてはいられない。人々が経済になすがままされているのをいいことに、一部の国際金融資本は荒稼ぎをしている。彼らは「コト」が起きないと儲からない。破綻でも戦争でもいい。平穏無事な状態は儲けるチャンスがないのである。

いまや国家を相手に金を貸し、破綻へと追いやろうとしている。国家はそもそも国民の生命財産を守る責任があるが、破綻したらそれもできなくなる。ゆゆしき問題なのだ。

そもそもお金は物々交換をもっと便利にする機能を持っているので、人間に役に立つよくできたシステムだ。ところが金融=金貸しがこれを儲けの手段にしたとたん、悪魔の道具へと変貌した。

なぜか。食糧・物品など交換に値する取引の財は有限なので、それに相当するお金はある程度一定である必要がある。ところが金利を必要とする「金貸し」は現在ある以上のお金を要求するので、借りた人は皆が保有する一定のお金から、その金利分を自ら余分に保有し返済しなければならない。高度成長で昨年より今年の方が財貨=お金が増えればそれもできる。ところが安定期=経済停滞期に入って、一定の財貨しかない場合、金利分を稼ごうとするとお金の奪い合いになる。そして誰かが破綻することになる。椅子取りゲームの原理だ。常にいけにえを要求する仕組みが金貸しの基本原理なのだ。

今の日本のように深刻なデフレが何年も継続しているような場合はなおさらなのである。
デフレとは「お金」が一番価値のある状態なので、上記の椅子取りゲームはより深刻になる。

欧米など先進国も似た状態である。モノはあふれかえっている。成長神話はもはや過去のものだ。BRICSと呼ばれる国はやや遅れて発展しようとしている。また発展途上国などは確かにモノがない状態なので、そこだけは「可能性」があるように見える。こうした国に資本が移動し、さらにこれを材料に金融資本が獲物を求めて移動する。金貸しはそれが目的化しているため、稼げればなんでもいい、いずれ破綻が見えていても、他の人が気づく前に逃げればいいだけである。

個人や企業だけ相手にしていれば、まだ自己責任と傍観できた。ところが「国債」を道具に国家まで金貸しの対象にしてきたから、放置できなくなった。

彼らがなぜ国家に金を貸す位の莫大なお金を工面できたか。それは無から有を産む「錬金術」がそれを可能にした。ない金をあるようにみせかけるそのことそのものが、もっとも問題にしなければならないことなのだ。それは「信用」という名で呼ばれるが、格付け機関をはじめそれが捏造される危険性(実はそれこそが最も端的にあくどい儲けができる方法だが)があるのだ。もうこうなったらほとんど詐欺にひとしい。

「お金のできる仕組み」の動画を参照→ http://www.youtube.com/watch?v=iqlxMp3dR7Q&feature=player_embedded

マネーシステム①お金が作られる瞬間:銀行でローンを申込み承認されたら、お金が創造されたことになる。借りた3000万円は銀行が保有していたお金ではない。住宅会社の口座のデータに3000万円が追加されただけである。マクロでみれば日本のお金が3000万円増えたということ。

マネーシステム②借りたお金は利息を付けて返済されねばならない。借りた額面はバーチャルで、返済されたとたん消滅するが、利息分はリアル。借りた人はいずれは何らかの形で社会から奪わねばならない。インフレの時はたやすいが、デフレの時は競争は激化。誰かが破産することになる。

マネーシステム③諸悪の根源は利息。近代まではイスラム教でもキリスト教でも高利貸しは禁止されていた。しかも一応実預金の1割は残さなければならないが、信用創造でリアルなお金の9倍までバーチャルに生み出せる。一般の人々だけでなく銀行そのものも収益を求めて、金融商品をあさる。

マネーシステム④その結果がリーマンショックであり、ユーロ危機である。国の借金が国債。国は税金を担保にお金を借りる。将来税金が増えればいいがそんな時代ではない。国も破綻。本来国は国民の生命財産を守る責任がある。その国が破綻するような仕組みがマネーシステム。

マネーシステム⑤結局「マネーシステムとは破産を求めてどこまでもうごめくシステムなのである。個人・会社・財団・国であろうがなんでもいい。その結果誰かが「金利」「投資収益」という形で財産が増えるが、その分誰かが破産する。仕組み上財産の多い人間がさらにその収益を積み増すことになる。

マネーシステム⑥アメリカのデモは単なる貧民のデモではない。マネーシステムの象徴であるウォール街で行動することで、この破綻創造システムに反対する若者やインテリが主として行動している。リアルなお金は有用だが、バーチャルな信用創造=破綻創造が世界中の不幸を餌食にしてうごめく怪物だ。

マネーシステム⑦この怪物の元締めが世に言う中央銀行であり、さらにIMFも犠牲者を「国」単位で求めて、破綻した国を事実上支配する。世界中の人や国を破綻させ、すべてを支配すれば目的を達する。すなわち全ての人・資産・資源が「元締めの財産」を着々と増やすべく「管理」されるのである。

マネーシステム⑧政府がいまだに「経済成長」を前提に政策を決めているのは、成長なくしてマネーシステムが成り立たないからである。理由はこれまでの通り、ゼロ成長を前提にすると金利分は、経済システムの何処からも得られないからである。金利分が破綻分である。

マネーシステム⑨日本は完全にゼロ成長社会に入っているが、それを前提にした政策は金利ゼロすなわち銀行が単にお金預かり所と化すことを意味する。しかも誰も銀行に預けなくなる。なぜなら金利ゼロで逆に預ける手数料を取られるからである。そうして怪物は餌食を海外に求めて走る。

マネーシステム⑩海外に餌食(=金利=破綻者)を求めて一時的にはこのシステムは維持されるが、需要が一巡したらもうジエンド。この破綻サイクルは怪物のように加速度的に餌食を求めて肥大化。もうこのシステムから脱却し、リアルだけのマネーシステムを構築する必要がある。もう時間はない。(了)

2012年2月4日土曜日

再稼働を狙う原子力ムラ

福島第一原発の事故は、政府が「冷温停止状態」と発表したにもかかわらず、日本中にいまだに災いをもたらしていることは、武田邦彦教授のこのブログでもわかります。
世論はおそらく80%位が脱原発、うち6割の50%が即時停止ないし再稼働反対と思われます。
しかし、いまだに政府は再稼働を前提にスケジュールを進めています。もちろん地元の同意が前提なので、ほぼ再稼働は無理でしょう。この4月にはほぼ全原発が停止する予定です。

自然の力が人間の浅知恵を超越していることは、地震大国日本なら過去にいやと言うほど経験してきたはずですが、日本の原発ムラ(電力会社・政府・官僚・業界・御用学者など莫大な原子力予算の分け前に預かってきた利権グループ)はあえて過去の歴史に目をつぶってきた事が判明しました。

東電は事故の2年前には巨大津波の可能性を指摘されながら、(記事)あえてその対策をせず、今回の事故につながったということは本当に怒り心頭で、当時の社長清水正孝氏はその汚名を未来永劫残すことになりました。



しかしこれは終わった話ではありません。政府が原発再稼働をあきらめない限り、停止している原発もゾンビのように蘇ってきます。現に40年の寿命をさらに20年延長できるような法案を官僚が作成し、民主党の一部がぐずぐず抵抗する姿勢をスタンスだけ見せながら(常套手段!)同じ党の野田執行部は、今国会に提出するべく、着々と手続を進めています。

機械モノはあちこちに老朽化が進み、腐食・金属疲労など人間が原理をわかっていても目が届きにくいところがあり、その一項目でも取り残すと致命的な事故につながるような原発では、「点検して不良個所を直せばいい」というたぐいの機械ではない事が、今回の事故で判明した以上、寿命を20年さらに延長できるという結論はあり得ません。

まだ事故から1年もたっていないのに、もう事故のプロセスを忘れたかのようです。一般には知らされていないのですが、事故は津波による電源喪失だけではなく、実はそれ以前に地震そのものにより、鉄塔が倒れて1次電源が喪失、冷却配管のあちこちが壊れ、津波以前にも冷却がうまくいかなかった可能性が高いのです。東電発表の507ガルでも、原発が壊れるということがわかったのです。地震は普通に1000~5000ガルが起こります。

これは老朽化との複合効果ということは「建築」の世界では常識なのに、「原発ムラ」ではいまだ35~40年前の昭和40年代~50年代前半につくられた原発が堂々と認知されているのです。

もう一基どこかの原発が事故を起こしたら、日本は終わりです。特に老朽原発が集中している福井県のたった一基冷やせなくなっただけでも、関西・中部:中国地方は放射能汚染でどうしようもなくなります。「伊吹降ろし」とよばれる季節風が敦賀湾→琵琶湖→関ヶ原を経て、濃尾平野に吹き抜けるこの季節は、岐阜・名古屋がまともに放射能の通り道になります。

思っていることをなかなか実行に移さない、お上のやることに逆らわない日本人の特性が、眺めながらもどうしようもないと言った雰囲気を作り出しています。一人一人が声を出さないと、「たぶん再稼働しないだろう」と多数の日本人が考えていても、巧妙に次々とこっそりと、忘れやすい国民の特性を逆手にとって、原発ムラの連中は「極めておいしい目をみたうまみ」を忘れられず、着々と原発の復権を狙っていることを常に監視しなくてはなりません。

2012年1月28日土曜日

正しい政治家の選び方

あのえひめ丸衝突事件の際の悠々とゴルフをして、有名になった元首相の森氏が「話し合い解散をして総選挙を」というニュースがはいった。

さして珍しくもないニュースだが、現野田政権とその消費増税で意見を同じくする自民党が争っても、有権者の選択肢がない。ここは小沢氏と大阪の橋下市長、わが名古屋の河村市長、大村愛知県知事、鈴木宗男氏など真の民主勢力が力を結集して、消費増税へのやみくもな突入でなく、年金・歳出削減など、きちんと持続可能な制度設計をするなど、計画的な選挙への突入が必要だ。

野田氏・岡田氏・前原氏・枝野氏・玄葉氏など現民主党執行部の脳みその中は空っぽということがわかった以上、次なる政権の担い手が必要だ。

政治家に一番必要なものは指導力と提案力だ。混沌として先の見えない現在にこそ、その本当の価値が求められる。個人的にはこんな場面で、本当の民主主義が発揮できなければ、この「民主主義制度」は欠陥制度だと判断せざるをえない。そのうえで選択できるのは、当然非暴力を前提とすれば「デモ」「占拠」など示威行動しかない。そうなる前に選挙制度を有効に「民主主義実現」に向けて発揮してもらいたいと思う。

政治はわかりにくいという。確かに政策はいろいろな選択肢があり、一つ一つ分析し結論していくのは難しい。しかし政治家のスタンスを見抜くことは簡単だ。
ポイントは3つ。

1)日本や世界をどうするという理念・信念をきちんと持っているか
2)常に国民目線で、社会的弱者への配慮があるか
3)嘘をつかないか

これは最低条件。あとは個人的にトッピングすればいい。

野田総理が先の総選挙選挙演説や国会で「マニフェストにあることは『命がけ』で実行する」「マニフェストにないことはやらない」「天下りをやらない」など堂々とブチ上げて、当選後自分が総理になったら、しゃあしゃあと「ネバーネバーネバー、、、」「不退転」で消費増税法案を提案する神経は、今後も含めて全く信用に値しない政治家ということがわかる。

2012年1月16日月曜日

総サラリーマン化した銀行・大企業・大メディア・官僚では日本を救えない

銀行は預金者からお金を預かり、その「信用」をベースに預金の約9倍のお金を貸し出せます。
これは現金の裏付けがないので、「マネー」と呼ばれます。
本来は事業を興したいが、資金が足りない事業家に投資し、収益が上がるようになって金利も含めて返済することにより、経済の発展に貢献するという、社会的役割を果たすことを期待されている職業であります。

以前は設立趣旨に沿った役割を果たしていたようですが、昨今は収益確保に重点が置かれ、国債・サブプライムローンなど安易で、「皆が赤信号をわたれば怖くない」的発想で、一見リスクが少なそうに見える「投資」に走る傾向にあります。

おかげで、本来の社会的役割を果たすどころか、ギャンブルの様相を帯びてきて、好調の時はいいが、一旦ほころびが出始めると、連鎖反応的にどうしようもなくなり、銀行が自らの信用で作り出した「マネー」を返済することができなくなるという、とんでもない事態が起きることは、日本人なら世界でいち早く「バブル」を経験しているので、誰でもわかっている、、はずでした。

2007年に始まった、リーマンショックに続き、昨年からの欧州国債危機がアメリカ・欧州を金融危機嵐が吹き荒れています。

もういい加減にしてくれと言いたい位です。世界中の銀行投資家証券会社がこのギャンブルにうつつをぬかし、自分たちだけで遊んでいるならまだしも、「実体経済」にまで悪影響を及ぼすことがわかってきた今では、ほとんど犯罪に近いものがあります。ましてや、税金で潰れそうな銀行を助けたり、潰れてしまった銀行の「預金者」保護の名目で、何兆円、何十兆円もの税金が投入されているのは、正気の沙汰と思えません。

国際的にこれほど影響の大きい問題が、なぜきちんとした予防と解決の道筋をつけないのか、また政府や報道機関がのんきに構えているのか、信じられない思いです。

この理由は政府や報道機関・大企業・銀行までも、総サラリーマン化しているのに他なりません。「なんとかなる」「皆がやっている」「最後は税金が助けてくれる」「目立つことはしたくない」「自分の代では今までと違った事はやりたくない」「いままではこれでよかったのだから」、、、と。

こういう場合、昔からとことん「まずい状況」にならないと解決の道筋が経たないのは歴史が証明するところですが、昨今の悲惨な大組織の総サラリーマン化を見ていると、誰も解決しようとしないのではないかという思いがして、肌寒くなる思いがします。

日本では制度的には「政治家」が危機的状況を救う「仕組み」だけはできているのですが、「人物」が不在です。本当に思い当たるのは小沢氏以外いないのです。小沢氏ももう70近いので、このままさまざまな危機をだかえている日本は、もうダメかもしれない、とつい暗い方向へと想像が働きます。

いま私たちがやれることは、
1)原発事故に起因するエネルギー危機を乗り超えるための省エネ
2)経済が循環するのに重要な「お金」が回るよう、収入の範囲でいいので「節約」しすぎないこと
3)政府の政策を事前に把握して、「おかしいことはおかしい」と声を上げること
4)企業が最も重要ではなく、「働き・養い・生活する人」がもっとも重要であることを絶対とする
5)行き詰った「世界金融資本主義」を是正することなくして、持続可能な経済は構築できないことを肝に銘じる。
6)こういった社会の悪弊・制度を根本的に改めれば、かならずバランスのとれた「ひと中心の社会」が到来すること
7)それを担うのは私たち国民一人一人であり、けっして政府や官僚・大メディア・大企業・既存政党ではないこと
8)一人一人が唯一頼りにできることは、良心的国民一人一人のネットワークであり、それを支えるインターネットであること
9)いまはまだつながりが不安定だが、だんだん太く確実なものになるという希望を絶対なくさないこと
10)歴史を振り返れば、紆余曲折があるにしても、だんだんと良くなってきているのは間違いないので、このことを信じて、まず行動すること

たくさん上げましたが、重要なポイントは「知る」「判断する」「行動する」「信じる」「希望を持ち続ける」ことであると思います。
過去から受け継いだ日本や地球という財産を、今後もきちんと未来へ引き渡すこと、これが私たちの絶対的使命であります。

2012年1月9日月曜日

里山生活

かつての農村を中心とした社会は、決してものは豊富ではないが、心が豊かな、住む人皆が幸せな時代でした。
いまは「成長神話」「競争社会」「大量生産大量消費」「投資」「ギャンブル経済」「金貸し全盛」「企業優先」「合理化社会」等々、、、生き馬の目を抜く、油断の出来ない社会。

社会的ひずみが顕著になりつつある現在、作り上げられてきた価値観をみなおし、180度転換してみると、将来の姿へのヒントがあるように思えます。
日本人には明治維新以後、太平洋戦争以後、「近代化」などと洗脳されてきたとはいえ、「もったいない」に代表される「循環社会」の価値観がDNAとして強く残っています。

そんな文化的価値観を示してくれるブログを紹介します。

みそ汁の具より「うろ」

日本における原油の輸入自由化は昭和35年に始まります。

これによって縄文時代から続いた里山生活、自然との共存を捨て去る事となる。

それから、たった何十年しか経ってないと言うのに日本人の民族性は変化をしているが、今如きの日本人はまだ日本人は大丈夫だといった根拠の無い妄想を持っています。何故、危機意識が無いのか?

理由は経済界・体制政府などの既得権者による情報操作ですね。

経済界は、分かりやすいと思います。商人は利益追随ですので自給自足社会は否定する対象としかなりません。ので、大量生産・消費を促進するしか脳がありません。

で、体制政府の方はと言うと、まあ、一緒です。これも自給自足であればあるほど税収が無くなります。なので、こちらも大量生産・消費を促進した方が税収が上がります。ので、自給自足は不便だの原始的だのといった悪意付きのミスリードをしては、日本の伝統文化を破壊し続けます。

里山生活

木を伐り「ひこばえ」を生やし、薪を生産し、営みを送るには、知識が必要です。

たくさん生えた「ひこばえ」を、たくさん収穫したいからと言っても全部を育てる事はしません。

「ひこばえ」を、育てるには密集してたら互いの成長を阻害してしまいます。なので間伐をします。こういった事は色々と実社会で応用すべき事です。

今の社会は人を人とも思わず、何でもかんでも枠内に押し込めては、ぎゅうぎゅう詰めにし、生かされてます。これぢゃあ、人は育ちません。

また、「ひこばえ」の間伐の仕方によっては切り株部分を腐らしてしまい穴を作ってしまいます。これを「うろ」と呼ぶ。

この穴は、動物や昆虫のアジトとなります。それがまた、山を作る為の栄養となってくれるのです。

人の営みは自然との循環の間にあるものです。人の営みの成り立ち、たまには思い出しましょう。

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転載は以上です。

これからの来るべき社会を思うとき、参考になる姿があります。

官僚がなぜ悪いのか

このブログではたびたび官僚の「悪口」を書いています。
なぜ「官僚」が悪いのかは、詳しくは書いていません。

そこで、ここではそれに触れてみます。

官僚とは広義では国家公務員を差しますが、ここでは狭義の特権的な国家公務員を意味することとします。
そもそも国家公務員には純然たる階級差があり、1種に合格したエリートと2種の一般であります。要するに中国で近代まで行われてきた「科挙」と基本的には同じなのです。

日本は一応「民主主義国家」なので、成人国民から選挙で選ばれた代議士の中から選出された人が総理大臣になって、国家行政組織のトップとなって政治を行うこととなっています。すなわち「主権在民」といわれている仕組みです。

しかし現実には野田政権の行動をみれば、それが機能していないことがわかります。自身も認めていることですが、選挙の時国民に約束した公約(マニフェスト)をほとんど守っていないのです。

列挙するのも腹立たしいのですが、「増税しない・八ツ場ダム中止・高速道路無料化・最低年金保証・農家所得補償・天下り特殊法人廃止・議員定数削減など」は守られていない。「公務員給与削減・子供手当」は中途半端です。

なぜこういうことになるのでしょうか。
理由は行政に関する情報をほとんど官僚が握っていて、建前上その部下となっているはずの総理大臣など各省の大臣に対して、自分たちの権益を認めないと、非協力的になり、事実上「行政」も「政策」も行われないことから来ていると思われます。

これを防ぐにはアメリカのように独自に政策機構を持ち、大統領が変わるたび、官僚組織のトップが入れ替わるとか、かつてのソ連・明など容赦なく厳罰に処すとか、強力な対策が必要なのですが、今のところ日本ではそれがありません。

要するに官僚組織は自らの不利になることは、ほとんど実行しようとしないことです。また汚職など不祥事が発覚しても、戒告訓告など軽く済むことが多いのは、国家公務員法が甘いからにほかなりません。

立法など議員を補佐するのも官僚、司法の人事を握るのも官僚、これでは三権分立の建前など絵に描いた餅です。
国家公務員のなかには「国のため」という高い志をもってなった人もいるでしょうが、ほとんどが省益という小さな器の中に入らないとオミットされ、まともに仕事を与えられないような人事がされます。

官僚機構改革を強く主張する政治家である小沢氏に対し、官僚である「検事」がその組織挙げて「政治資金規正法」で罪に陥れようとして、その秘書を逮捕。その立証の過程で違法な捜査・取り調べが行われたことは明らかになりましたが、とんでもないことに裁判官まで一緒になって、「だろう」「自然である」という推認で「汚職」という罪まで捏造された「判決」まで下りました。

この裁判官は、仮に上級審で逆転判決がなされても罪に問われないのです。

また小沢氏自身は一旦不起訴になりましたが、「検察審査会」という検察の不起訴事件を取り上げる制度まで活用して、執拗に罪に陥れようとしています。検察審査会の審査員は一応民間ということになっていますが、官僚組織が巧みに選出や議決までコントロールしていることは、さまざまな事実で明らかになっています。

日本は東日本大震災・原発事故・欧州危機・超円高・赤字財政など未曾有の危機に直面しています。こうしたことに強力に対処するには、思い切った政策を実行する政治家の登場と、それを忠実に実行できるように官僚組織を改革するしか道はありません。

そのような政治家は日本には今のところ小沢氏しかいませんが、地方を見ると河村市長、大村知事、橋下市長など完全に国民目線にたった政治を行おうとしている政治家はいます。また小沢氏を支持する国会議員グループが100人程度いて、これらの動きを、ほぼ最後の希望をもって注視していきたいと思います。

2012年1月5日木曜日

良識派市民の活躍

インターネットで市民のブログが直接目にすることができ、新聞・テレビ・雑誌に偏っていた情報が広く得られるようになった。
そこではかつて新聞が行っていた、行政や官僚の汚点を指摘し、社会悪を根源から無くし、真に国民のための社会にしようという純粋正義の動機に基づく志がある。

転載の転載だが、2人の情熱と見識は大いに見習うものがあるので、そのまま記します。

黒幕“最高裁事務総局”の恐るべき正体 !http://be-here-now.cocolog-nifty.com/blog/2012/01/post-570b.html

『一市民が斬る !!』というサイトが、小沢裁判関連で問題視されている「最高裁事務総局」の実態に迫っています。最高裁事務総局は、小沢裁判のみならずこれまでの重要な裁判を裏でコントロールし、自分たちの都合のいい方向に判決を誘導してきた可能性があります。戦後66年も経過するのに、「法の番人」であるべき司法の中枢に、法を無視しねじ曲げる暗黒組織が存在しているのです。恐るべき前近代性であり、民主主義、法治主義の否定です。以下に転載します。
                       *

黒幕“最高裁事務総局”の恐るべき正体 ! 罠を仕掛けて小沢起訴 !

<小沢裁判でっち上げの黒幕は最高裁事務総局 !>

最高裁判所は法の番人として公正なジャッジを絶えず下してくれるところだと、多くの国民は信じてきた。
ところが、これはきれいごとで、最高裁は全く別の顔も持っているようだ。

最高裁判所の中には事務総局という強力な役所が存在する。ここが最高裁の別の顔だ。

この事務総局が、イカサマ審査員選定ソフトを開発し、他所から手嶋健課長を検審事務局に異動させ、彼にそのソフトを使わせて、"審査員にしたい人"を審査員にし、起訴議決をしてしまった。
陸山会裁判で、登石を裁判長に起用したのも事務総局のようだ。
その登石裁判長は、事務総局の意を受けて、推認に次ぐ推認で、3人の元秘書の有罪判決を下した。

一市民Tは、小沢事件の黒幕が最高裁事務総局だと確信したが、未だほとんどの国民はそれに気づいていない。

国民は事務総局の存在を知らないからだろうか。
あるいは、法の番人である最高裁判所が、そのような悪行に手を染めるはずがないと思っているからだろうか。

<最高裁事務局とは?>

事務総局について詳しく書かれている本があるので紹介したい。
岩波新書 新藤宗幸著
『「司法官僚」裁判所の権力者たち』

この著書の一節紹介(17~18ページ)
『日本の司法は、最高裁判所の内部に、巨大な権限を実質的に持つ司法行政機構=最高裁事務総局を整備してきた。そして一般の職業裁判官とは別に、一部のエリート職業裁判官を選別し司法行政に当たらせてきた。裁判官の裁判所内ばかりか地域社会における自由闊達な活動は、司法内部の行政機構によって、制約されているのではないか』

<最高裁事務局は強大な権力を持ち、司法行政を意のままに動かしている>

上記の本によると、戦後日本の司法行政を牛耳ってきたのが事務総局だ。

彼らは、以下の6つの機能を駆使し、自分達の権力の維持・拡大に日々怠りない。
事務総局の6つの機能
1.最高裁の規則・規定の作成
2.法律・政令の制定に関する法務省との交渉・調整
3.人事機能
裁判官に任命されるべき者の指名、裁判官の異動や報酬の決定
裁判官以外の職員の任命・異動など
4.予算に関する機能
5.裁判官合同会議・協議会の実施
6.司法関連の調査

<検察審査会事務局も、事務総局の完全管理下 !>

これも国民が全く知らない事実だ。

検察審査会は、立法、行政、司法の三権から独立した第四の権力であり、その検察審査会に入り込んで調べたり、強制したりすることはできないと、最高裁は言う。
これは全く違う。
最高裁は嘘をついている。

検察審査会事務局は、地方裁判所と同じように、最高裁事務総局の管理下の組織だ。

検察審査会に関する「規則・規定」は事務総局が作る。 
人事管理の全ては事務総局が受け持っている。
裁判所の職員が事務局に配属され、ローテーションされる。
予算管理も経理も、一切事務総局が行う。
使用機材やツールの作成も事務総局だ。
広報の仕事もやっている。
検察審査会の所在地は地方裁判所内だ。
一市民Tがよく訪れる東京第五検察審査会も東京地方裁判所内にある。

検察審査会事務局がやっているのはたった2つ。
審査員選定と審査会議の開催だけだ。

検察審査会事務局に頭脳はない。手足だけの存在だ。事務総局が頭脳なのだ。

<最高裁事務総局は国民の知らない裏で小沢起訴議決の準備をした>

事務総局は国民がわからないところで、以下の工作をした。
①09年4月 東京の2つの検察審査会事務局を第一から第六の6つに分け、局員2人の東京第五検審事務局を設立
②09年4月 東京第一検審事務課長に手嶋氏起用
③09年4月 東京第五検審事務局長に傳田氏を起用
④09年5月 "審査員にしたい人"を審査員に出来る審査員選定ソフトをつくり、検察審査会事務局に配布
⑤弁護士会に、起訴議決を誘導できる審査補助員を選定させた

<最高裁事務局の筋書き通りに踊った手嶋課長と傳田事務局長>

手嶋第一検審事務課長と傳田第五検審事務局長は、事務総局が敷いたレールの上を忠実に走った。
手嶋氏は、イカサマソフトを使って審査員にしたい人を傳田氏のところに供給した。傳田氏は審査会議を開催し、補助員と検察官の助けを借り起訴議決を勝ち取った。
手嶋課長が議決を公表した。
インチキ審査員の平均年齢をそのまま公表して物議をかもすことになった。事務総局は、平均年齢呈示の方法などについてまでこまかく指示していなかったと推察する。
事務総局のヤラセに乗ってしまった手嶋氏の狼狽振りをもう一度頭に刻み込んでほしい。
http://hatakezo.jugem.jp/?eid=6

<登石裁判長も、事務総局の意を受けて有罪判決を下した>

一市民Tも、陸山会裁判では無罪判決が出ると思っていた。
収支報告書の期ずれ記載など修正すればよいことで、裁判をするほどのことではないからだ。
ところが、登石裁判長は、「裏金授受があったと推認する」として、有罪判決を下した。これには驚いた。あまりにむちゃくちゃな判決だ。
こういう判決を言い渡せる裁判官だからこそ、最高裁事務局は登石裁判官を裁判長に指名したのだろう。
登石裁判長は、最高裁事務総局に尾っぽを振り、裁判官としてのプライドを捨て恥ずべきジャッジを下した。
まさに、一裁判官が巨大司法行政機構に飲み込まれたということだろう。

小沢さんは事務総局が張り巡らした網にかかってしまった。
事務総局にとって、小沢さんは余程都合の悪い存在ということなのだろう。

今年は、事務総局の正体を明らかにしていきたい。

2012年1月 3日  (転載終わり)

引用
『一市民が斬る !!』
http://civilopinions.main.jp/2012/01/13.html

2012年1月2日月曜日

ことしの課題

あけまして
    おめでとう
       ございます。
本年もよろしくお願いします。

新年が希望に満ち溢れた年になりますよう切に願うものであります。

しかし昨年の東日本大震災復興と原発事故の収束の道筋は、まだ緒についたばかりです。
日本の置かれている、厳しい状況の中でいち早く突破口をと焦っても、急には変わりませんが、それにしても政府の対応は遅すぎます。

また新たな課題もあります。

暮れに野田政権が慌てふためいてまとめた、消費増税のプロセスです。国民の「やるべきことをやってから」という声で、先の国会で廃案になった国家公務員給与削減法案の復活と国会議員定数削減、特別会計廃止など、一応やる気のパフォーマンスを見せましたが、肝心なことは2年も前からパフォーマンスにとどまっているのが、マニフェスト破りの民主党政権の本領です。
期待するより「また言っとるわ」
という思考習慣が付いてしまいました。

第2にTPP。
これは単に貿易にとどまらない、国際金融資本と多国籍企業による日本の産業・文化の破壊に他なりません。それはTPPが目指すものが、国際金融資本と他国籍企業の利益最優先であるからです。日本の国益すら許されません。まさしく飛んで火にいる夏の虫です。政府も年間に直すとメリットは5000億円程度しかない事を認めています、それに対する農業等のデメリットは5兆円ともいわれています。
農業問題にとどまらず、ゆうちょ資産のギャンブル経済への転用、医療保険市場の自由化による医療格差、安い労働力流入による雇用悪化、遺伝子組み換え作物表示撤廃、自動車安全基準撤廃など国民の健康安全生活を守る国内制度が、外国企業活動の利益活動自由のために、すべて無力化されるのがTPPです。

第3に原発の収束と放射能対策。

第4に復興計画実行

第5に景気回復

今日本にとどまらず、世界の経済構造の大変革が不可避になっています。バブル崩壊・アジア危機・リーマンショック・欧州危機とくれば、いったい何が問題かははっきりしているのに、聖域のように誰も手を付けません。すなわち「ギャンブル経済」から脱却すべきなのに、諸国の政府は対策に動こうとしません。ギャンブルで誰かが儲かったという仕組みを守ることより、何十億人という普通の人の幸福な暮らしを守ることの方がそれこそ何十億倍も大切なことであるのは、すべての政府がわかっているはずだし、どうすれば変えられるかという事もわかっているはずです。

当たり前のことが当たり前のようになされない国や国際社会の仕組みに、少しでも風穴をあいて希望がそよぐ社会の到来が待ち望まれます。
もちろんわが事としても、機会をみつけて、そんな活動に一役かえればいいと思う、新年の抱負です。