2012年1月16日月曜日

総サラリーマン化した銀行・大企業・大メディア・官僚では日本を救えない

銀行は預金者からお金を預かり、その「信用」をベースに預金の約9倍のお金を貸し出せます。
これは現金の裏付けがないので、「マネー」と呼ばれます。
本来は事業を興したいが、資金が足りない事業家に投資し、収益が上がるようになって金利も含めて返済することにより、経済の発展に貢献するという、社会的役割を果たすことを期待されている職業であります。

以前は設立趣旨に沿った役割を果たしていたようですが、昨今は収益確保に重点が置かれ、国債・サブプライムローンなど安易で、「皆が赤信号をわたれば怖くない」的発想で、一見リスクが少なそうに見える「投資」に走る傾向にあります。

おかげで、本来の社会的役割を果たすどころか、ギャンブルの様相を帯びてきて、好調の時はいいが、一旦ほころびが出始めると、連鎖反応的にどうしようもなくなり、銀行が自らの信用で作り出した「マネー」を返済することができなくなるという、とんでもない事態が起きることは、日本人なら世界でいち早く「バブル」を経験しているので、誰でもわかっている、、はずでした。

2007年に始まった、リーマンショックに続き、昨年からの欧州国債危機がアメリカ・欧州を金融危機嵐が吹き荒れています。

もういい加減にしてくれと言いたい位です。世界中の銀行投資家証券会社がこのギャンブルにうつつをぬかし、自分たちだけで遊んでいるならまだしも、「実体経済」にまで悪影響を及ぼすことがわかってきた今では、ほとんど犯罪に近いものがあります。ましてや、税金で潰れそうな銀行を助けたり、潰れてしまった銀行の「預金者」保護の名目で、何兆円、何十兆円もの税金が投入されているのは、正気の沙汰と思えません。

国際的にこれほど影響の大きい問題が、なぜきちんとした予防と解決の道筋をつけないのか、また政府や報道機関がのんきに構えているのか、信じられない思いです。

この理由は政府や報道機関・大企業・銀行までも、総サラリーマン化しているのに他なりません。「なんとかなる」「皆がやっている」「最後は税金が助けてくれる」「目立つことはしたくない」「自分の代では今までと違った事はやりたくない」「いままではこれでよかったのだから」、、、と。

こういう場合、昔からとことん「まずい状況」にならないと解決の道筋が経たないのは歴史が証明するところですが、昨今の悲惨な大組織の総サラリーマン化を見ていると、誰も解決しようとしないのではないかという思いがして、肌寒くなる思いがします。

日本では制度的には「政治家」が危機的状況を救う「仕組み」だけはできているのですが、「人物」が不在です。本当に思い当たるのは小沢氏以外いないのです。小沢氏ももう70近いので、このままさまざまな危機をだかえている日本は、もうダメかもしれない、とつい暗い方向へと想像が働きます。

いま私たちがやれることは、
1)原発事故に起因するエネルギー危機を乗り超えるための省エネ
2)経済が循環するのに重要な「お金」が回るよう、収入の範囲でいいので「節約」しすぎないこと
3)政府の政策を事前に把握して、「おかしいことはおかしい」と声を上げること
4)企業が最も重要ではなく、「働き・養い・生活する人」がもっとも重要であることを絶対とする
5)行き詰った「世界金融資本主義」を是正することなくして、持続可能な経済は構築できないことを肝に銘じる。
6)こういった社会の悪弊・制度を根本的に改めれば、かならずバランスのとれた「ひと中心の社会」が到来すること
7)それを担うのは私たち国民一人一人であり、けっして政府や官僚・大メディア・大企業・既存政党ではないこと
8)一人一人が唯一頼りにできることは、良心的国民一人一人のネットワークであり、それを支えるインターネットであること
9)いまはまだつながりが不安定だが、だんだん太く確実なものになるという希望を絶対なくさないこと
10)歴史を振り返れば、紆余曲折があるにしても、だんだんと良くなってきているのは間違いないので、このことを信じて、まず行動すること

たくさん上げましたが、重要なポイントは「知る」「判断する」「行動する」「信じる」「希望を持ち続ける」ことであると思います。
過去から受け継いだ日本や地球という財産を、今後もきちんと未来へ引き渡すこと、これが私たちの絶対的使命であります。

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