2012年4月20日金曜日

原発再稼動は日本の存続を賭けたギャンブル

福井県の大飯原発再稼動が今焦点になっています。 現在運転中の原発は北海道泊原発だけで、それもこの5月に定期点検に入ります。 それまでに大飯原発の再稼動が実現しなければ、一時的に日本の原発はすべて止まることになってしまうので、原発ムラはこの再稼動が「天王山」と言う位置づけで、民主党政府に影響力を発揮するなど、総力をあげて再稼動に邁進しています。 しかし”政府広報機関”のNHKのニュースですら、隣接自治体および大阪府内の世論調査で6割以上の住民が反対していることを伝えています。 今回の福島第一原発事故で、長年作られてきた「安全神話」が崩壊してしまいました。要するに恰好だけ「安全には万全」としてきたことが、設備の老朽化、かつての地震・津波基準の手落ち(あるいは手抜き)、御用安全委員会、推進と同じ省にある安全・保安院、情報の隠蔽、説明会などのやらせ、等々、、、ありとあらゆる問題を露呈してしまいました。 しかもその代償は日本国が放射能漬けになるというとてつもなく割の合わないものなので、いくらテレビ新聞漬けになっている一般国民でもその怖さは肌で感じ取ります。 そんな中で枝野経産大臣の発言のぶれは酷いです。政府をあやつる原発ムラの介入を思わせるものがあります。 (以下引用)**************************************************************************** 大飯原発再稼動に関する枝野発言の変節振り ・3月23日「保安院の『ストレステストの1次評価を妥当』とする考えに、『保安院、安全委の専門家の分析、評価に得心がいっていない』」と発言。 ・野田も、枝野のこの考えに「あくまで安全性のチェックが最優先だ」と同調。 ・さらには、4月2日の参院予算委員会で「現時点では再稼働に反対だ」と念押し明言。 ・「滋賀県と京都府知事の理解を得られなければ、地元の一定の理解を得たことにはならない」と再稼働の同意対象を拡大。「ある意味では日本全国が地元だ」と述べた。 ・その翌日の4月3日には180度翻って、「今日は、昨日の段階と違う」と前日の発言を事実上修正。 「得心していない」としていた安全性については「関係閣僚会議を開くよう申し上げる段階になった」と、一夜で一定の納得をしたことを示唆。 ・滋賀県の嘉田由紀子知事は「地元の理解」とはどういう中身なのか。 そして他の知事からは、「枝野大臣の考える『地元の範囲』とは何を指すのか」と問われても答えられず、目下、フリーズ状態継続中の枝野。 ・その後、枝野の逡巡をかき消すように、チーム仙谷の藤村官房長官による「再稼動に際して、法律などで(地元の)同意は義務付けられていない」という原発ファシズム発言。 ・4月14日、枝野が最初に福井県の西川一誠知事と会談したとき、同知事は「(再稼働は)最終的には立地県が判断すべきだ。納得の行く説明がない」と応酬されてしまう。 ・電力会社から実質、高額な賄賂をもらって安全そっちのけで原発を推進してきた原子力安全委員会の面々でさえ「1次ストレステストだけで再稼動に行くのは反対」を表明。 そこで、野田が保安院に、たった2日で作らせた新安全基準なる詐欺まがいの基準を持ち出して、再稼動に向けて強行突破を図った。 ・しかし、国民、地元自治体の猛反発にあって、とうとう藤村官房長官の「地元の同意は前提条件にならない」との恫喝発言。 そして、最後は、仙谷ヨーダの妖怪チームの「大阪を広域停電させてしまえ」の開き直り発言。 最初は、国民、自治体の首長に対して慇懃無礼。うまく行かないとなると、後に恫喝。 これぞ東電文学の語り部。 (以上、東京ヘッドライン「大飯原発再稼働で枝野経産相の発言が迷走」から抜粋して構成)。 (引用終了)************************************************************************** 現在の原発は想定しうる地震・津波に目をつぶって、採算ありきで作ってきています。大飯原発もまだ泥縄で見直された地震・津波基準さえクリアしていない現時点での再稼動は、「万一」それが来たときにそれこそ第二の原発事故になり、日本は完全に崩壊してしまう事は明白です。 こんな危険なギャンブルの目的は関西電力管内で、夏に電力が2割足りなくなると、歯の浮くようなウソの理由です。需要は節電を一切考慮せず、供給は中部電力・中国電力からの融通を考慮しないで計算したデータは、もう国民は誰も信用しません。 原発ムラにとっても「天王山」なら国民にとってもこの再稼動は「原発ゼロ」を実現するかどうかの「天下分け目」です。 こんどこそ体を張って行動する時です。

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