2012年5月15日火曜日

日本の「伝統的」外交べた・・・笑いごとではない。

日中韓3カ国の会談が終了したが、友好の為だかなんだわからない結果になってしまった。

その理由として、①あえて会談の場で、尖閣諸島の固有領土発言をしたこと。②直前になぜか世界ウィグル会議を日本開催を受け入れたこと、がある。

①については、ブログ主もまったく同じように尖閣諸島は日本固有領土であり、かつて中国の領土だったことはないので、当然と言えるし、中国からなにか動きがあればすぐに発言することは重要であると考える。が、「あえて」場を壊す必要はない。これは国の外交でも人対人でも全く同じ。今回中国から尖閣問題を持ち出したという、はっきりした報道はない。

②については国が招聘したわけでなくとも、あえてこの大事な時期に当の中国感情を逆なですることはないのに、そういう時期を合わせたお膳立てにはなにか違和感を感じる。

これでは外交戦略もない、どころか逆にあえて日中関係を悪くする方向にもっていったとも思えるほどだった。

と、ここまで書いてきて、まてよ、あえてそうしたという事は、対米従属国家日本の場合、大いにあり得ることだと思える。

TPPについては、政府は今のところ、参加を検討している段階で、民主党内部でも、国会でも各団体でも、国民一人一人のレベルでも、反対派はかなり多い。4月末の訪米ではオバマ大統領に参加を明言するのを先送りにした、という報道があった。

そんな中で、日中韓FTAを進展させることは、米国感情を逆なでする可能性が高い。すなわち「バランス」をとるため、あえて中国を逆なでする方法を選んだ可能性は十分ある。

しかし外交は重要な駆け引きの場で、プラスになることをねらって行うのである。それをせめてプラスマイナスゼロぐらいの方向ならまだしも、これからも重要な通商上のパートナー国にマイナス外交するという事はあり得ない。

韓国はまだしも中国はFTAに前向きだった。その当の中国に感情逆なで要素を二つぶつければ、おのずとFTA締結の流れは遠のく。時期を明確にできず、あいまいに年内交渉開始をうたっただけだった。その間中韓FTAがまとまる可能性もある。日本はこれで取り残され、ライバル韓国はほくそ笑み、米国はドヤ顔をするだろう。

本当に日本の外交べたはなんとかならないものか。太平洋戦争はこの外交べたで起きたのはもうはっきりしているいま、この大切さに目を向けないと、日本に明るい未来はない。

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