2012年11月25日日曜日

日本が真に目指す道

戦後米国はソ連の勢力拡張と中共の成立と周辺諸国への共産主義勢力伸長に対抗するため、日本占領方針を大きく転換した。
すなわち日本に再び軍国主義が台頭するのを抑えるため、徹底的な戦争放棄による平和主義と民主主義定着の方針から、旧支配層官僚層を戦犯から一躍政治の表舞台に出す代わりに、米国に従属する体制を作り上げ、自衛隊という軍隊を復活させ、共産主義からの防波堤に日本を位置付けることへの転換を成し遂げた。この体制は政治家から官僚、経済界、マスコミ、右翼までに及び、現在に引きがれている。

日本が戦後の経済成長からオイルショック、バブル崩壊を経て、ゼロ成長やデフレ経済に陥り、さまざまな社会の行き詰まりに直面しているのに加え、3.11の東日本大震災それに続く原発事故は日本社会へさらに大きな課題を投げかけ、これらに対する有効な対策・政治方針を打ち出せない政治に対する完全な不信感が、国民の間で蔓延している。

なぜ政治家は有効な政策を打ち出せないでいるのか、それは官僚を中心とした旧来の政治支配体制が、これらの問題に最も有効な解決方法に向かうことを妨げているからである。そなわち官僚は以前からの方針を大きく転換することは不可能であり、官僚に頼っていた政治家は自ら政治理念を磨くことや政策研究をせず、筋の通った思い切った政策を打ち出せないでいるからである。

そして、官僚マスコミ経済界に巧妙に配置された対米隷属体制も、日本が国益に沿った有効な政策を打ち出す事を妨げるばかりか、それらの勢力は対米独立路線を主張する政治家に対して、総力を挙げて影響力を排除することを繰り返してきた。
国民主権であるがために、国民が日本の為にだれが正しい政治家であるかを認識させる前に、マスコミの影響力をフルに活用して、これらの正しい政治家が悪いことをしていると間違った認識を受け付けるために、繰返し繰返し報道する。すべて究極の目的は、日本の国益ではなく米国の機嫌を取るために存在すると言って過言ではない。その理由はTVという重要な報道手段が成立した過程にあるという。

いま政治家たちは大きく2つに分かれている。対米従属を金科玉条とした官僚・経済界・マスコミに対しておもねる従来路線をいく既存政党、そして対する第3極といわれる、官僚支配から脱却し、戦後支配体制から脱却しようとする政党だ。

しかし第3極と言われる側も、やはり依然として対米従属を暗に受け入れている勢力もある。

これらを見分ける最強のリトマス試験紙がTPPである。
TPPは単に農業を破壊するだけではない。国民の利益を守る法律より、米国を中心とした多国籍企業の利益を優先するまさしく主権の一部を放棄する条約なのである。
その分野は農業・貿易だけでなく、医療・介護・雇用・金融・保険など様々な分野に及ぶ。すべて米国の国益を優先される。それが対米従属を見極めるリトマス試験紙と述べた理由である。

日本は核兵器こそ持たないが、相当な防衛力をもつ独立国家である。なぜこのような国に世界に最も米軍基地が存在しなくてはならないだろうか。いまや共産主義と言う拡張主義の脅威は存在しない。むしろ米国の強大な軍事産業の為に、戦争を欲していると言って過言ではない。まさしくこのアジアを戦場とするアメリカの政策が着々と進行しつつあるように見える。

マスコミも中国の印象を悪くする報道を繰返し、これに反応した政治家がさらに対中強硬路線を主張する。これらの連係プレーが何のためになされるかは、明らかである。

これから始まる総選挙はまさしく、対米従属政党と対米独立政党の天下分け目の決戦である。
マスコミは巧妙に2大政党を持ちあげ、対米従属脱却を目指し、TPPに強く反対する「真正第3極」を巧妙に無視する。
真に日本を愛する国民は、これらの既得権益勢力にあらゆる民主的手段で対抗していかねばならない。

2012年11月15日木曜日

総選挙突入。国民主権政治家対官僚・財界・米国隷属政治家の「関ヶ原」

野田首相が民主党に圧倒的に不利益になるにもかかわらず、16日解散を選んだ影に「官僚支配」の姿をみた。

この国を本当に支配するのは官僚・財界・大マスコミ・米国とそれに完全迎合する既存政党の政治家たちだ。

国民の生活が第一党小沢氏をマスコミ・検察官僚と迎合する政治家が長年にわたって攻撃してきたのは、彼が国民の側に立つ政治家だからだ。おそらく彼ほどの力量を持つ政治家ならば、以前に官僚・財界・大マスコミ・米国はすり寄ってきたであろうと想像することは難しくない。それを蹴ったための大攻撃だと思われる。

しかし彼ほどの信念と不屈の精神を持った政治家は稀である。いまなお毅然として国民の側に立ち、消費増税反対・脱原発・TPP反対・中央集権打破を掲げ、国民の側に立つ勢力を糾合しようとしている。

総選挙の最大の争点は一つ、こうした勢力と国民のどちら側に立つか、ということだ。
そして小沢氏・河村氏と石原氏

が政策が大きく異なっていても、大同団結しようとした意味もそこにある。まさしく国家の仕組みを大きく転換させる闘いなのだ。石原氏が脱原発派に極めて不評な「小さな問題」発言もこうした観点に立てば、よく見えてくる。

政治の仕組みが国民世論を取り入れる仕組みに変われば、一旦正しい議論でただの感覚・感情・センチメンタルでなく、理論的に脱原発が正しいと理解すれば、石原氏もそちらに賛同するだろうという期待からの大同団結なのだ。

全てが正しい議論・理論で国民の総意であれば、そちらに政策を切り替える、という本来の民主主義を根幹に据えたのが第3極と言える。

それに対し、官僚・財界・米国の意向であの手この手で国民をだまし、あるいはたぶらかし、手玉にとって宣伝をしてきた大マスコミもふくめたこれらの勢力との真の闘いが始まろうとしている。

官僚の意向を受けたの野田の突然の解散の最大の目的は、第3極抑え込みである。

これに敢然と立ち向かい、真の国民の意向を実現する闘いは始まった。最大の争点は「国民」側か「既得権益勢力」かだ。