先日野田総理自ら関東大震災の瓦礫は横浜で埋め立て処理されて、山下公園になったとのエピソードを紹介していました。阪神淡路大震災の時の瓦礫2000万トンは大半が近畿圏で処理されたこともあわせて考えると、本来大量の瓦礫をわざわざ遠方で処理するのはいかにも不合理のような気がします。
それを思うと、政府が執拗に被災地の瓦礫処理を、沖縄はじめ全国に拡散しようとしていうことが、いかにも不自然な動きにみえます。
しかもマスゴミ(本来の国民のための報道機関ということを忘れ、政府のプロパガンダ機関と化している、主に大手の新聞テレビを中心としたメディア)も盛んに、「それに同調しないのは、被災地の人に冷たい」という心情に訴え、さも「非国民」のようなニュアンスさえ生まれています。
なぜそういう動きになっているのでしょうか。東日本大震災で生じた瓦礫は阪神淡路大震災とあまり変わらない2300万トンです。量が多くて処理できないということではありません。
では処分する用地がないということなんでしょうか。確かに三陸沿岸部は切り立っていて平地は少ないように思われます。しかし津波の被害の土地は少しでも高い方がいいということもあり、政府が言うように瓦礫は安全なら、高台造成の案がでてもいいような気がします。
では廃棄物処理をするプラントがないということでしょうか。いいえ、そういう方針はハナから立てていないというのが実際のところでしょう。準備期間が必要としても、もう一年以上が経過していて、とっくに一つや二つできてもよさそうです。とくに放射性物質を集塵するフィルターが必要なので、他の自治体でもこれからプラントを止めて改造を必要とするのです。
雇用の側面からもその処理プラントを地元に建設する方が合理的で、実際に要望する町村も出てきています。また廃棄物を拡散するのが、地元の希望でないと表明する自治体もあります。
いろいろ考えるに、政府の目的は「放射能の分散」しか、理解できません。福島県の瓦礫はさすがに対象外ですが、それ以外の被災地でも、いまもって続いている福島第一原発の事故の影響で、放射能が拡散されています。
瓦礫のうち再生にしろ、廃棄にしろ放射能はなくならない。例えば焼却にしても灰や大気に拡散しないようにフィルターでキャッチするにしても、いずれは濃縮されて残ります。
震災前にすれば低レベル放射線廃棄物として厳重に、さらに低レベルでも半減期が長いTRU廃棄物(長半減期低発熱放射性廃棄物)は特に厳重に扱う必要があると定められていました。そのくらい長期にわたって管理されるべき物質が、各自治体に分散した後は簡単に埋め立てても何してもいい、とは余りにも極端すぎます。
低レベル放射線被害や内部被曝の可能性、また被害の拡散が危惧されるので、本来は拡散しないで閉じ込め、厳重管理するのが国際的な基本ルールです。
かつて日本は太平洋戦争を遂行するために、国民に多大な犠牲を強いるため、「国の為」を御旗にして、国策に従わないのを「非国民」と呼び、心情に訴えられたら弱い多数の国民性を利用してきました。マスゴミの宣伝がその拡散に特別な力を発揮しました。
いまは「心情」に流されず、実情をよく研究して、被災地の為にも、勿論自分たちの土地の為にも一番良い方法を議論して、早急に結論を出すことです。
もう二度とあの戦争のときのような、国民が国民を監視し非難し合うような狂気の状況だけは避けたいものです。
2012年3月17日土曜日
2012年3月5日月曜日
河村政治塾始動!
2月24日プレ河村たかし政治塾を聴講しました。
第一部河村たかし塾長講義
1)世界で日本だけが高給取りの政治家、戦後の占領政策に起因する。
2)高給取りでは庶民の為の政治はできない。
3)政治の原点(議会の原点)=領主の過酷な徴税を制限する為
4)日本では政治家が職業となっている。公の為に働かず自分の職業を守るために働いている。
5)政治家の務めの第一は「減税」に尽きる。それ以外は大した能力が無くても役人がやるシステムになっている。
6)江戸幕府8代将軍吉宗は質素倹約を第一として財政を立て直したと言われているが、四公六民を五公五民にした悪政を強いた。また景気を浮揚させた尾張藩の功労者宗春を叱責し、空前の景気に沸いた尾張名古屋を不況に陥れた。
7)日本国債が破綻するというのは大嘘。ギリシャと全く違う。バランスシ-ト上負債もあって資産もあるのが日本。しかも借金の相手は国民。増税をする言い訳に過ぎない。
8)リチャード・クー著「バランスシートの経済学」必見
9)自慢になるが日本ではじめて110億円の減税をした。借金が増えるという反対意見があるが、数年前に減税ができるように法改正され、起債してはならないという条件があり、全額財政の合理化で果たさなければならない。
なお河村たかし塾長の上記の思想は「名古屋発どえりゃあ革命!」にて詳しくご覧になることができます。
第二部 常念 司 氏
「デフレと円高の何が悪か」
1)日本は国債で破綻しない。
・国債地方債残高1000兆円、だが資産は650兆円。差引350兆円が純負債。「世界一の負債国」というのは嘘
・住宅都市整備機構(UR)は12兆円、外国為替特会(変動相場対応)100兆円などの資産、さらには天下り先特殊法人等
2)税収が減るのは景気が悪いから。景気が悪いのは零金利政策に加え、景気対策として、お金を増刷しないから。日本は1998年からずっとデフレ。1997橋本内閣が消費増税。増税して税収減った。零金利政策だけでは景気回復しない。
3)日銀政策の誤り
・インフレと為替相場はお金の発行量に大いに関連するが日銀はやってこなかった。それが円高デフレの原因。
・最近65兆円の金融緩和をやった効果は為替にてきめんに表れた。
・日銀は「目標=インフレターゲット」をなかなか設定しようとしない。これは責任を取りたくないからか
・「中長期的な物価安定のメド」という表現を新設してまで「目標」という言葉を使わなかったが、それでも効果はすぐあらわれた。いままで何もやってこなかったことがわかる。
・インフレ率算定の根拠に原油価格を入れている。現在イラン問題で原油の値上がり。原油が上がっただけで、インフレ目標達成できてしまう。姑息な指標(コアCPI)設定
・あれだけさんざん叩かれても日銀は紙幣供給してこなかった。よほど叩かれるのが好きなよう
だ。
4)紙幣増刷でデフレは止まる。
・昭和恐慌時、高橋是清は紙幣増刷で円安・インフレ政策を採り、公共事業で景気浮揚政策を採ったため世界恐慌から脱することができた。
5)実質金利は名目金利から物価上昇率をひいたもの。デフレの今はいくら金利が安くても実質金利は高い。米英は物価上昇率が名目金利を上回っているので、好景気。
6)物はどんどん増える。お金を増刷しないと、どんどんデフレになっていく。
7)お金はいま銀行に余っているので、お金を増刷してもすぐに金利は上がらない。3年くらいしたら金利上昇。インフレになり景気回復、税収が上がる。
8)まとめとして、3つを頭に叩き込んでほしい。
①お金の量は為替相場に影響する。紙幣増刷すれば、円安になる。
②ものは増加するので、紙幣増刷しなければデフレになる。
③実質金利は名目金利から物価上昇率を引いたもの。零金利政策でもデフレなら物は売れない。
以上です。複雑な経済もよく理解できました。これだけ内容を30分の短さで手際よく説明していただけました。4月から始まる本番の政治塾では、もう少し講義時間を長くしてほしいものです。
なお常念 司 氏の著書「日本再生を妨げる 売国経済論の正体」には詳しく解説されています。
第一部河村たかし塾長講義
1)世界で日本だけが高給取りの政治家、戦後の占領政策に起因する。
2)高給取りでは庶民の為の政治はできない。
3)政治の原点(議会の原点)=領主の過酷な徴税を制限する為
4)日本では政治家が職業となっている。公の為に働かず自分の職業を守るために働いている。
5)政治家の務めの第一は「減税」に尽きる。それ以外は大した能力が無くても役人がやるシステムになっている。
6)江戸幕府8代将軍吉宗は質素倹約を第一として財政を立て直したと言われているが、四公六民を五公五民にした悪政を強いた。また景気を浮揚させた尾張藩の功労者宗春を叱責し、空前の景気に沸いた尾張名古屋を不況に陥れた。
7)日本国債が破綻するというのは大嘘。ギリシャと全く違う。バランスシ-ト上負債もあって資産もあるのが日本。しかも借金の相手は国民。増税をする言い訳に過ぎない。
8)リチャード・クー著「バランスシートの経済学」必見
9)自慢になるが日本ではじめて110億円の減税をした。借金が増えるという反対意見があるが、数年前に減税ができるように法改正され、起債してはならないという条件があり、全額財政の合理化で果たさなければならない。
なお河村たかし塾長の上記の思想は「名古屋発どえりゃあ革命!」にて詳しくご覧になることができます。
第二部 常念 司 氏
「デフレと円高の何が悪か」
1)日本は国債で破綻しない。
・国債地方債残高1000兆円、だが資産は650兆円。差引350兆円が純負債。「世界一の負債国」というのは嘘
・住宅都市整備機構(UR)は12兆円、外国為替特会(変動相場対応)100兆円などの資産、さらには天下り先特殊法人等
2)税収が減るのは景気が悪いから。景気が悪いのは零金利政策に加え、景気対策として、お金を増刷しないから。日本は1998年からずっとデフレ。1997橋本内閣が消費増税。増税して税収減った。零金利政策だけでは景気回復しない。
3)日銀政策の誤り
・インフレと為替相場はお金の発行量に大いに関連するが日銀はやってこなかった。それが円高デフレの原因。
・最近65兆円の金融緩和をやった効果は為替にてきめんに表れた。
・日銀は「目標=インフレターゲット」をなかなか設定しようとしない。これは責任を取りたくないからか
・「中長期的な物価安定のメド」という表現を新設してまで「目標」という言葉を使わなかったが、それでも効果はすぐあらわれた。いままで何もやってこなかったことがわかる。
・インフレ率算定の根拠に原油価格を入れている。現在イラン問題で原油の値上がり。原油が上がっただけで、インフレ目標達成できてしまう。姑息な指標(コアCPI)設定
・あれだけさんざん叩かれても日銀は紙幣供給してこなかった。よほど叩かれるのが好きなよう
だ。
4)紙幣増刷でデフレは止まる。
・昭和恐慌時、高橋是清は紙幣増刷で円安・インフレ政策を採り、公共事業で景気浮揚政策を採ったため世界恐慌から脱することができた。
5)実質金利は名目金利から物価上昇率をひいたもの。デフレの今はいくら金利が安くても実質金利は高い。米英は物価上昇率が名目金利を上回っているので、好景気。
6)物はどんどん増える。お金を増刷しないと、どんどんデフレになっていく。
7)お金はいま銀行に余っているので、お金を増刷してもすぐに金利は上がらない。3年くらいしたら金利上昇。インフレになり景気回復、税収が上がる。
8)まとめとして、3つを頭に叩き込んでほしい。
①お金の量は為替相場に影響する。紙幣増刷すれば、円安になる。
②ものは増加するので、紙幣増刷しなければデフレになる。
③実質金利は名目金利から物価上昇率を引いたもの。零金利政策でもデフレなら物は売れない。
以上です。複雑な経済もよく理解できました。これだけ内容を30分の短さで手際よく説明していただけました。4月から始まる本番の政治塾では、もう少し講義時間を長くしてほしいものです。
なお常念 司 氏の著書「日本再生を妨げる 売国経済論の正体」には詳しく解説されています。
登録:
投稿 (Atom)